ジェイティービーは今年度下期商品を7月26日から販売する(一部商品除く)｡旅行者のFIT志向が強まるなか､フリープラン型「パーソナル」の商品を強化したのが特徴だ｡JTBワールドの馬場和彦・常務取締役は「下期はもともとFITが強いが､ルックJTBのパッケージ商品で対応できる｡一つ一つ手配するより､販売店にとって便利で収益が多い」と説明｡例えば商品の8割がパーソナルとなるヨーロッパ方面では､今までパッケージでは設定のなかった「ハイアットリージェンシー・マドレーヌ」など､人気が高くなかなか手配できないホテルの在庫を確保､FITの多様な要望に応えられるようにしている｡また､フリー型では現地でのオプショナルツアーを利用する人が多いことからコース数を増加､全世界で1734コース掲載した｡特にアメリカでは季節ごとにイベントやオプショナルツアーを紹介し､旅行者のみならず販売担当にも手配しやすい工夫をしている。
　一方で年末年始を始めとした秋・冬ならではのテーマ性の高い特別企画ツアーも投入､堅調に推移する熟年層の取り込みを図る｡例えばロイヤルのヨーロッパでは小沢征爾氏が指揮するオペラやコンサートを鑑賞するツアーを24名限定で2コース催行するほか､中国方面では正月にデラックス船をチャーターして三峡クルーズを楽しむツアーを企画､さらにエジプトではピラミッドの奥にある至聖所まで朝日が届いて神像を照らすという年に2日だけ見られる光景を体験するツアーなど､JTBならではのツアーを用意した｡
　ルックJTBの上期集客人数は前年比5.5%減の69万1000人の見込み｡下期は全コースで71万8000人(前年比46.9%増､2000年比7.4%増)の販売人員を目標にし､2002年度通年では2000年度を若干上回る140万9000人(前年比15.5%増､2000年比0.3%増)を目指す｡