ADPのEXTIME、旅行会社向けに観光・クルーズをネット料金で提供 パリの観光事業者買収で提案拡大
フランス観光開発機構は10月20日、パリ空港を運営するADPグループの旅行サービスブランド「EXTIME」を紹介するイベントを都内で開催した。ADPグループは2024年、パリ市内観光やフランス各地へのツアー、セーヌ川クルーズを手がけるパリ・エクスペリエンス・グループを子会社化。空港内のコンシェルジュやラウンジに加え、観光・クルーズまで提案領域を広げており、これらの商品を旅行会社向けのネット料金でも提供している。
イベントには、ADPグループの国際顧客開拓・マーケティング責任者のメリナ・バルテレミー氏と、アジア市場担当責任者のチン・ザオ氏が出席した。プレゼンテーションでは、日本市場向けに「利便性」「サービス品質」「文化の促進」「オーダーメイド」の4つを約束として掲げた。空港からホテルまで顧客の言語に応じて支援するほか、フランス文化に触れる機会や、個々の要望に応じた手配を提供する。
ADPグループは、空港を単なる乗り継ぎや出発の場ではなく、訪れる目的となる場所へと進化させる構想を「パリの21区」と表現する。シャルル・ド・ゴール空港では、ターミナル内の無料美術館やアート作品、図書館スペースなどを紹介した。シャルル・ド・ゴール、オルリー両空港の2025年の利用者数は計1億700万人だったという。
空港内のサービスでは、到着・出発・乗り継ぎ時にスタッフが同行する「Meet & Greet」を展開する。入国審査や手荷物受け取り、ターミナル間の移動などを支援し、専用車の手配にも対応する。より上位のサービスでは、プライベートスイートや空港から航空機までの専用送迎も提供する。
買い物では、1000以上のブランドを扱う免税店に加え、無料のパーソナルショッピングサービスを用意する。利用希望者は、購入したい商品やサイズなどをまとめたウィッシュリストをフライトの少なくとも7日前までに提出する。ラウンジは主にファーストクラス、ビジネスクラスの利用者向けだが、エコノミークラスの利用者も追加料金で利用できる。
観光・クルーズを旅行会社向けネット料金で販売
EXTIME TRAVELの基盤となるパリ・エクスペリエンス・グループは、パリ市内やフランス各地のガイド付きツアー、日帰り旅行、セーヌ川クルーズなどを手がける。旅行者向けには従来「Paris City Vision」などのブランドで商品を販売してきた。ADPグループは2024年に同グループの株式100%を取得し、旅行事業を現在「EXTIME TRAVEL」として展開している。
EXTIME TRAVELでは、個人向け体験やグループツアー、プライベートツアーなど150以上の商品を販売する。ルーブル美術館やエッフェル塔などの定番観光のほか、モン・サン・ミシェル、ノルマンディー、ロワール地方への周遊商品も用意。4泊5日から8泊9日までのパッケージには、空港送迎やホテル、観光、食事などを組み合わせる。旅行会社はB2Bアカウントを作成し、パートナー向けネット料金で予約できる。
セーヌ川クルーズ事業「EXTIME PARIS SEINE」では、ランチ・ディナークルーズや少人数向けの貸切ボート、企業イベントなどのチャーターを提案する。プレゼンテーションでは、ディオールのイベントやアカデミー賞関連の催し、Netflixの撮影、結婚式などでの利用例も紹介した。
EXTIMEは、空港内の接遇・商業サービスに、パリやフランス各地の観光、クルーズを組み合わせたブランドとして展開している。旅行会社には、顧客の要望や旅行目的に応じて、空港でのサポートから滞在中の体験までを組み合わせた提案が期待される。

