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ニュージーランド、「食×ウェルネス」で日本市場開拓 JTB・HISとも連携、予約転換へ

  • 2026年9月13日

 ニュージーランド政府観光局(TNZ)は9月10日、新キャンペーン「私を満たす、ニュージーランド旅」を発表した。女優の倉科カナさんをキャンペーンアンバサダーに起用し、従来から強みとしてきた自然に加え、「食」と「ウェルネス」を前面に打ち出す。ニュージーランド航空、JTB、HISとの連携も進め、認知拡大だけでなく実際の旅行商品や予約につなげ、日本市場からの需要拡大を図る。

キャンペーンアンバサダーに就任した倉科カナさん

 キャンペーンのテーマは「リジュベネーション(再生・回復)」。自然の中で体を動かし、食を楽しみながら心身を整える旅を提案する。TNZでは、日常的に多くの情報に接する日本人旅行者の間で、旅先で心身のバランスを整え、自分自身と向き合う時間を求めるニーズが高まっているとみる。

 発表会でTNZアジア地区担当ディレクターのグレッグ・ワッフルベイカー氏は、日本を「今もニュージーランドにとって重要な旅行市場の一つ」と位置付けた。直近12カ月では約8万人の日本人旅行者がニュージーランドを訪れ、約2億7000万NZドル規模の経済効果をもたらしたと説明。「日本の旅行者は、日常の忙しさから離れ、大切な人と有意義な時間を過ごし、心身ともにリフレッシュして帰れるような旅をより求めるようになった」と市場環境の変化を指摘した。

ミシュラン初進出を機に「食」を新たな来訪動機に

 今回、TNZが特に力を入れるのが「食」だ。

 日本局長の猪膝直樹氏は、6月30日に発表されたオセアニア初の「ミシュランガイド アオテアロア・ニュージーランド版」をキャンペーン展開の契機の一つに挙げた。2026年版ではオークランド、ウェリントン、クライストチャーチ、クイーンズタウンの110軒が掲載され、2つ星1軒、1つ星14軒が選出された。

二つ星を獲得したクイーンズタウンの「Essence(エッセンス)」 ©Essence

 猪膝氏によると、これまでTNZはニュージーランドの雄大な自然を前面に出したプロモーションを多く展開してきた一方、実際の旅行者からは「食べ物が意外においしかった」との声が多く寄せられてきたという。「行く前から食に期待されていなかったのではないか」とし、豊かな食文化を旅行動機としてより積極的に訴求する考えを示した。

 キャンペーンサイトでも、美食に加え、リトリート、ウォーキング・ハイキング、温泉・ホットプール、スパ、星空観察などを旅のテーマとして提示している。自然観光中心だった従来の商品に食やウェルネスを組み合わせることで、滞在型商品やFIT向けの新たな提案にもつながりそうだ。

 アンバサダーの倉科さんは8月、北島のオークランドと南島のクライストチャーチなどを訪問。オークランドではミシュラン1つ星に選ばれたサモア系ニュージーランド料理の「Tala」を体験したほか、撮影後にはクイーンズタウンやミルフォード・サウンドにも足を延ばした。

 倉科さんは「ニュージーランドへ行くと自然と心が整うというか、癒やされる感覚がある」と語り、「第二の故郷という言葉が近いのかもしれない」と同国への思いを表現した。

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