アウトリガー、ワイキキ旗艦ホテルに1億ドル投資 シルク常設公演『アウアナ』と連携し体験価値向上

アウトリガー・ホスピタリティ・グループのショーン・ディー氏

 アウトリガー・リゾーツ&ホテルズは、旗艦施設であるアウトリガー・ワイキキ・ビーチ・リゾートに約1億ドルを投じる大規模改装を進めている。ハワイ文化やサーフカルチャーとの結び付きを強化し、「Barefoot Luxury(裸足のラグジュアリー)」を体現する新たなブランド戦略を推進する方針だ。併せて、ワイキキで上演するシルク・ドゥ・ソレイユ『アウアナ』を体験価値向上の重要なコンテンツとして位置付け、日本市場での販売拡大を図る。

 アウトリガー・ホスピタリティ・グループのエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフコマーシャルオフィサーのショーン・ディー氏は、都内で開催されたアロハトーキョーに合わせインタビューに応じ、大規模改装計画について説明した。

 同リゾートは1967年開業の旗艦ホテルで、今回の投資額は約1億ドル。客室刷新に加え、ロビーやパブリックスペースを全面的に改装するほか、クラブラウンジも大幅に拡張する。2026年中の完成を予定している。

 改装では、形式的なラグジュアリーではなく、ビーチや音楽、ローカル文化とのつながりを重視したアウトリガー独自の上質な滞在体験を提供する考えだ。特にワイキキでは、モダンサーフィン発祥の地としての歴史やサーフカルチャーをデザインに反映する。

 同社はワイキキに加え、ハワイ島のアウトリガー・コナ・リゾート&スパ、マウイ島のアウトリガー・カアナパリ・ビーチ・リゾート、カウアイ島のアウトリガー・カウアイ・ビーチ・リゾート&スパでも改装や商品力強化を進めており、ハワイ全島でブランド価値向上を図る。

(写真中央)シルク・ドゥ・ソレイユ『アウアナ』マーケティングディレクターのレイ・マーク氏

 こうした戦略の中で重要な役割を担うのが、アウトリガー・ワイキキ・ビーチコマー・ホテル内で上演するシルク・ドゥ・ソレイユ『アウアナ』だ。

 『アウアナ』は2024年12月に開業したハワイ初の常設シルク・ドゥ・ソレイユ公演で、ハワイの神話や伝説、フラ、音楽などを取り入れたオリジナル作品。マーケティングディレクターのレイ・マーク氏は、「ルアウがポリネシア全体の文化を紹介するのに対し、『アウアナ』はハワイの物語だけに焦点を当てている」と説明。シルクならではのアクロバットとハワイ文化を融合した独自性を強調した。

 また、同作品は地元クリエイターやハワイ出身アーティストを多数起用しており、地域コミュニティとの連携を重視しているという。

 日本市場についてディー氏は、ハワイ全体の日本人渡航者数が2019年比で約半数にとどまる中、アウトリガーの日本市場は同約70%まで回復していると説明。旅行会社との連携に加え、自社チャネルによる直販強化やイベントプロモーションが奏功しているとの認識を示した。

 同社は今後も旅行会社との協業を継続しながら、改装による商品力向上と『アウアナ』を活用した体験価値の訴求を通じて、日本市場からの需要回復を目指す考えだ。