【単独インタビュー】日本からの直行便就航でぐっと身近に、パラオ大統領が語る豊かな観光資源
ユナイテッド航空による日本(成田)/パラオ(コロール)の直行便が10月29日に就航した。初就航便に自ら搭乗して、この機会に豊かな観光資源を日本にアピールするため、パラオ共和国のスランゲル・サミュエル・ウィップス・ジュニア大統領が来日し、その豊かな観光資源と魅力について語った。
パラオは、西太平洋ミクロネシアにあって 386の島々(うち有人島は9)からなり、手つかずの自然にあふれる。エメラルドグリーンの透明度の高い海は、マンタやサメ、沈船や遺物など多様なダイビングが楽しめ、ダイバーたちの憧れだ。
ウィップス大統領は、「パラオの海は、ダイビングで潜るのにはもちろん素晴らしいが、シュノーケリング、カヤック、フィッシングなど、ダイビングができない人も多彩な楽しみ方ができる」と自ら撮影した写真を見せながら語った。
「パラオは、太平洋のなかでミクロネシア地域の国々の特徴を、488㎢(日本の屋久島とほぼ同じ)の国土のなかに持っている。北部は珊瑚礁の有名なマーシャル諸島に似ているし、火山の隆起でできたバベルダオブ島は緑の森に滝があってフィジーやハワイのよう、南部にあるロックアイランドは400もの島々からなりインドネシアやフィリピンにも似ている。またペリリュー島は、第2次世界大戦の激戦地でミッドウェー諸島やトンガのようだ」と語る。
「“ロックアイランド群と南ラグーン”は、400を超える島々と珊瑚礁に囲まれた美しいラグーンが有名だが、3000年前の古代遺跡があり、ユネスコの複合世界遺産に登録されている。ロックアイランドのウルクターブル島の入江では、海底にたまった石灰質の白い泥でミネラルたっぷりの泥パックが楽しめる。
コロールから高速ボートで約1時間のペリリュー島には、第2次世界大戦記念博物館もあって、戦跡が今もあちこちに残る。ペリリューでの戦いをテーマにした日本の漫画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』が映画になって、今年、12月5日に日本で封切りされる。戦後80年にあらためて歴史と平和の重要さを考える機会としても訪れる方が増えることを期待したい」とパラオの様々な側面を語った。
また「パラオは長年にわたり、歴史・経済・文化的に日本と友好関係にあり、現地でそのまま使われている日本語も多く、とても親日的である。我々も新鮮な魚介を“醤油”で楽しむ食習慣もある。パラオならではのシャコガイやココナッツクラブ(ヤシガニ)も味わってほしい。
ホテルも高級リゾートである『パラオ パシフィック リゾート』は、日本の東急不動産が経営。ドンキホーテ創業者によるホテルプロジェクトとしてIHGホテルズ&リゾーツの『ホテルインディゴ パラオ』も進行中である」と、今回の直行便就航は、日本からの観光客を増やすのには絶好のタイミングだと語った。
「パラオには、日本各地からグアム経由が主流だった。グアムとは毎日就航しているが、日本からだとグアムまで約3時間45分、乗り継ぎに約2時間、またパラオまで約2時間。時差はないもののかなり時間を要すので、直行便で約4時間55分だとぐっと来やすくなる。
今までもチャーター便による直行便は飛んでいたが、今回のユナイテッド航空便は待望の定期便。往路(水・土)は、成田発が17:55でパラオ着が22:50とその日はホテルでゆっくりし、復路(木・日)はパラオ発11:25で成田着16:00と、ゆとりのあるいいタイムスケジュールだと思う。
この直行便の就航で、日本からの観光客に多彩なパラオの魅力を知ってもらい、次はデイリーの就航、さらには羽田便の就航などを目指していきたい」と日本からの観光誘致への熱い思いを語った。







