HISの8月取扱高、海外旅行は前年同月4%増 欧州方面が牽引
HISの2025年8月取扱高は、日本国内の合計が前年同月比4%増の472億4592万円と伸長した。海外旅行が同4.1%増で欧州方面が牽引し、国内旅行は沖縄関連商品とダイナミックパッケージが下支えした。一方、訪日旅行はFITが堅調ながらアジアからの団体需要の低迷し前年割れとなった。
海外旅行は、8月発のピーク期に主要都市発のカンボジア・ベトナム・モンゴル向けチャーターを展開し、需要創出を図った。方面別では欧州が前年同月比125%と好調を維持して全体を牽引した一方、ハワイ・ミクロネシアは個人が同114%と堅調ながら、前年の大型団体の反動で同方面の全体は同93%にとどまった。
国内旅行は、沖縄でタレント起用のプロモーションを実施し、新たな「NEWオールインクルーシブ」を展開した。やんばる北部の新テーマパークのチケット組み込み商品が夏休みレジャー需要を押し上げ、沖縄本島が同102%となったほか、航空券とホテルを組み合わせるダイナミックパッケージが同114%と引き続き堅調だった。
訪日旅行は、欧州のスクールホリデー需要や北米の団体シリーズの増加で個人・団体ともに一部市場が伸長したが、主力のアジア圏団体需要の低迷が響き、取扱高は同97%にとどまった。地域分散化では、コタキナバル―広島、ハノイ―新潟のチャーター活用を進め、夏の花火大会を素材にしたFIT商品も拡充した。
海外拠点の取扱高は、インバウンドが197億8379万円で同103.7%と伸長する一方、アウトバウンドは96億2273万円で同81.9%に減少し、合計は294億653万円で同95.4%となった。