HIS、SAFのCO2削減価値活用ツアーを初企画 スペイン8日間商品を販売
HISは、丸紅が販売するSAFのCO2削減価値を活用したスペインツアーを新たに発売する。航空機利用時に発生するCO2排出のうち約3分の2の削減に相当する環境価値をツアー代金に組み込むことで、旅行者の移動による環境負荷の軽減を目指す。
この取り組みは、丸紅が展開するSAFのCO2削減価値を証書として販売するプログラムを活用したもので、旅行会社による同プログラムの採用は今回が初となる。証書は、SAFの利用実績に基づいて発行されるもので、国際的な第三者認証機関である日本海事協会の認証を取得しており、透明性と信頼性を確保している。
対象となる商品は、成田発着のイベリア航空を利用する「大満喫スペイン8日間」ツアーで、2025年11月から2026年1月出発分に適用される。航空券のクラスによりCO2削減量は異なるが、エコノミークラス利用時には実質的に2/3相当の削減を見込んでいる。
航空業界は世界全体のCO2排出量の約2%を占め、今後の需要拡大に伴う排出増加が懸念される中、IATAは2050年までに排出実質ゼロを目標に掲げている。HISはサプライチェーン全体を含む事業活動のカーボンニュートラル化を目指しており、SAF関連事業への出資や環境配慮型ツアーの開発に積極的に取り組んでいる。