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地域に分け入るJAL社員たち~鹿児島県編~

  • 2022年8月29日

鹿児島県霧島市

商工観光部観光PR課 指宿隆さん

指宿さん。観光・特産品案内タッチパネルディスプレイの前で 1995年4月ジャパンツアーシステム(現ジャルセールス)入社。団体旅行営業・添乗業務を15年担当した後、法人販売や国内団体座席販売、省庁の業務渡航を担当しました。2021年4月より霧島市へ出向しています。

霧島市では修学旅行の誘致をはじめとする誘客セールス・企画を担当。直近では10月に行われる全国和牛能力共進会を契機に、より一層の観光振興を図るべく、観光・特産品案内タッチパネルディスプレイを市内7か所へ導入する等の施策を市職員の方と協力して実行しています。

-住んでみて初めて知った地域の特色や、お薦めの観光素材はありますか。

 もともと鹿児島県出身で、母方の祖父母は霧島市在住でしたのである程度は知っているつもりでしたが、実際住んでみると海から山まで多種多様な観光素材があることにあらためて気づかされました。おすすめは霧島温泉に代表される市内の各温泉と霧島神宮。あとは地元の皆さん。東京から来たJALの社員が驚いていたのですが、横断歩道手前で車が止まると小学生が帽子を取って一礼するんです。こういう礼儀正しさや方言を交えた温かい人柄は地域の特色であり、ある意味で大きな観光資源と言ってもいいと思います。

霧島温泉郷

-出向して最も解決したいと感じた課題は何でしょうか。

 空港所在地ということもあり、航空会社への期待は大きいと感じていますが、多くの観光客の方は鹿児島空港到着後リムジンバスやレンタカーで鹿児島市内へ向かわれてしまう印象が強いです。いかにして霧島市内の観光地を周遊いただくかが課題。首都圏・関西圏等での知名度向上・PRが必須だと感じています。JALはもちろん市内に本社を置く日本エアコミューター(JAC)とも連携し、霧島市をアピールしたいと思います。秋には東京・有楽町のJALプラザを活用してイベントを開催する予定です。

鹿児島空港と茶畑

-観光事業者や他の自治体と連携して取り組みたいことがあれば教えてください。

 霧島市では修学旅行助成金施策を展開しています。トラベルビジョンの助成金・補助金情報にも掲載しております。ぜひご活用のうえ霧島市へご送客をお願いします。

商工観光部観光PR課課長 宝徳太さん

宝徳さん 1992年に合併前の旧隼人町役場に入庁。農林水産部を中心とした部署を歴任。現在、商工観光部観光PR課において、観光振興及び特産品振興等の業務に取り組んでおり、4年目となります。

着任2年目からは、新型コロナウイルス感染症対策に追われる状況でしたが、交付金を活用した誘客や特産品等の販路拡大に日々奔走しております。今後も、本市の基幹産業である観光関連産業がコロナ禍前のような賑わいを取り戻せるよう、関係機関と一体となり取り組んでいます。

-観光資源やお薦めの食、特産品などをご紹介ください。

 本市は、日本で最初に国立公園に指定された霧島山をはじめとする豊かな自然、多彩な観光資源や天孫降臨等の特有の歴史・文化、安心・安全な「食」、空港や高速道路、鉄道の交通網等、多くの魅力やポテンシャルを有しています。本年2月には、霧島神宮が国宝に指定され、さらに10月6日から10日にかけては、5年に1度開催される第12回全国和牛能力共進会が開催されるなど、今後ますます観光客の皆様が来訪されることが予想されるため、周到な準備を行っているところです。

霧島神宮

 また、特産品としては、霧島茶をはじめ、鹿児島黒牛、黒豚、黒さつま鶏、黒酢等の黒シリーズがお勧めです。

ゲンセン霧島茶

黒酢の壺畑

-今後の需要回復も見据えて、コロナ後はどのようなターゲットにどのような商品・素材を紹介していきたいですか。

 霧島神宮の国宝指定や、5年に1度の全国和牛能力共進会の開催等、現在、誘客が見込める素材を積極的にPRしていますが、それ以外にも修学旅行の誘客事業、ワーケーションの実証事業、駅からの2次アクセス確保のためのシェアサイクルの導入事業、アニメキャラクターを活用した回遊事業、空港所在地という地の利を活かした産直空輸実証事業等を実施しています。観光関連産業の回復を見据え、様々なターゲットのニーズへの対応を進めています。

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