トップインタビュー:トラベルポートジャパン代表取締役社長の東海林氏[PR]

旅行産業の新たな価値創造をスマートテクノロジーでサポート
トラベルポートGDSとして世界最大シェアのガリレオを10月から日本市場に導入

-トラベルポートの強みは何でしょうか

東海林 サプライヤー側と旅行会社側の両方を知っていることだ。トラベルポートが意識するのは「B2B4C」だ。B2B2Cではなく「B2B4C」。「Cのために」を意識しつつも、あくまでもB2Bプレイヤーであるというスタンスだ。だからこそB2Bの部分は十把一絡げではなく、サプライヤーや旅行会社のためにカスタマイズ可能なB2Bの仕組みを提供することにこだわっている。それによってサプライヤーや旅行会社の価値を高めていく。

 具体的には、「スマートポイント」はリッチコンテンツやブランディングの機能を充実させており、たとえば航空会社が細かく差別化した情報を、テキストだけでなくビジュアルを含めた情報として提供できたり、自社のブランディングを高めたりできるようになっている。

 同時に「スマートポイント」は、ユーザビリティーと操作性を大幅に向上しており、コマンドを覚えていなくても画面指示とクリックで作業を進められる。つまり習熟度の低い担当者であっても即戦力として予約行為をおこなうことができる特徴も備えているわけだ。

 トラベルポートが提供するプラットフォームの機能と、B2B4Cの考え方を合致させたプロダクトの例が「トラベルポート・リゾルブ」だ。航空会社のフライトキャンセルやディレイが生じた場合、航空会社がおこなっていた搭乗予定客への連絡、宿泊の手配、交通や食事の手配、フライトの再手配などのオペレーションを自動化し、一元的かつペーパーレスで対応できるのが特徴だ。これはトラベルポートが一つのプラットフォーム上で、予約記録からフライト情報、ホテルの空室情報などを一元管理し、なおかつ旅客のモバイルデバイスへの情報提供を迅速に行えるからこそ実現できたソリューションだ。

-IATAのNDC(New Distribution Capability)に対するスタンスについてもお教えください

東海林 航空会社がGDSに支払うコストの削減に関心を持っているのは事実だし、NDCあるいは別の流通の仕組みの構築を目指すことも考えられる。しかし実現のためには航空会社側の負担は大きく、その部分において我々のようなテクノロジー・パートナーの出番があるのではないかと考えている。

 またGDSは航空会社の望みを実現するのが基本的な役割で、航空会社が望む内容についてコメントする立場にない。むしろ、望みをどう実現し、どう付加価値をつければ航空会社にとっても消費者にとってもハッピーな形になるかを考えるのがトラベルポートのスタンスだ。

 そもそもトラベルポートは、リッチコンテンツによる情報提供を可能にし、APIによる旅行会社との接続を実現するなどNDCのコンセプトに近いことを、すでにやっている。しかもトラベルポートは航空会社のようなサプライヤーになりたいわけでも、旅行会社のようなメーカーになりたいわけでもない。サプライヤーやメーカーが求める内容を、トラベルテクノロジーカンパニーとして、いかに機能的に提供するかという価値を追求する。それがトラベルポートの役割だと考えている。

-ありがとうございました