ルックJTB、安売りから撤退−JTBWV北島社長が明言、「4つのWIN」めざす

  • 2009年9月18日(金)
 JTBワールドバケーションズ(JTBWV)代表取締役社長の北島文幸氏は9月17日、JATA国際観光会議2009のパネルディスカッションの場で、「ルックJTBは無意味な安売りから撤退する」と宣言した。これは、価格競争について議論していた際の発言で、「本来、安売りは最後の手段だが、最初の手段になってしまっている」と言及。「安売りにも様々なレベル、やり方があり、定義が難しい。原則は自由競争だと思う」としており「無意味な安売り」の限定もあるものの、「質の悪い安売り」を定義してJTBWVでも同様の安売りをしていたことを「深く反省している」と強調。その上で、「今後は新商品、新デスティネーション、新価値の開発に転換したい。きれいごとではなく本気で考えている」と語った。

 北島氏は、「質の悪い安売り」は2種類あるとし、1つは適正価格を無視した安売り、もう1つはランドオペレーター、サプライヤー、添乗員、社員など他社・他人を犠牲にする安売りと説明。この背景としては、消費者、旅行会社、サプライヤーからのニーズがあると指摘する。消費者は「安くて良い商品」を望み、旅行会社は「他社対抗」「サプライヤーとの仕入れ契約上」「企画力が低下し、他社の真似をして値付けだけの競争に走る」「ホールセラーで本来は取扱人員、取扱額、利益の3つのバランスを取らなければいけないところが、取扱人員重視に偏っている」といった理由で安売りをしてしまうという。また、サプライヤーについては、「航空会社に『空気より運ぶよりまし』との考えがあればいくらでも値は下がる」とし、「蛇口を絞っていただきたい」と要望した。

 こうした安売りの影響として北島氏は、「品質が低下して顧客の信頼を失い、海外旅行離れを招く」「市場を破壊する」「観光業界全体も疲弊して人材が流出する」「航空会社の撤退」を列挙。その上で、「(出国者数が2年連続で減少するなど)かつてない状況の中で、これ以上の安売りは得策ではない。別の勝ち方をめざして戦略を構築したい」と明言。そして「2010年の成田と羽田の拡張を好機として、新しい需要の創造、新しい価値の創造、日本人海外旅行者の約7割を占める個人レジャー市場の成長のために、現在の大変厳しい市場環境に正対し、従来のビジネスモデルと海外旅行商品を抜本的に革新したい」と述べた。

 なお、新たな戦略の詳細は明らかではないが、「旅行会社、ランドオペレーター、サプライヤー、添乗員やガイドなど現地観光関係者の4つのWIN」が必要と説明。また、「チャーターの大幅強化も必要」とした。

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