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日本旅行、18年は減収も営利増-今年はグローバル戦略強化へ

  • 2019年2月27日
海旅の子会社委託、ミキ株取得について説明

 堀坂氏は19年度以降の取り組みについても説明し、このほど本社に新設した「グローバル戦略推進本部」により、東南アジアのグループ会社を統括する新会社の設立を検討するなど、グローバル戦略を強化する方針を示したほか、ダイバーシティ推進の観点から女性管理職の比率を引き上げ、昨年の12%を25年には20%とする考えなどを示した。あわせて人材のグローバル化も推進し、今春には台湾人の新卒社員も入社するという。

 そのほか、昨年の11月に団体旅行を除く海外旅行事業を子会社のフレックスインターナショナルツアーズに委託した件(関連記事)については、「『合理化か』『海外旅行を本体から切り離すのか』という声もあったが、そうではない」と説明。「人材が限られているなかで、スケルトン型の商品とパッケージ商品などに製販一体の組織で取り組む。責任は本体で持つ」などと語った。

 12月にGroup Miki Holdings Limitedの株式の13.3%を取得した件(関連記事)については「我々は欧州ではフランスぐらいにしか拠点がないが、これから新たに自前の拠点を持つことは難しい。まずは日本からのアウトバウンドを抑えて商品力を上げ、経営にも参画し、あわせて人事交流にも取り組みたい」との考えを示した。

 19年12月期の連結業績予想は、売上高が0.5%増の522億1000億円、営業利益が0.3%増の9億1000万円、経常利益が8.7%減の15億9000万円、当期純利益が54.1%増の9億8000万円。日本旅行単体では売上高が1.1%増の446億円、営業利益が105.5%増の4億5000万円、経常利益が7.5%増の8億1000万円、当期純利益が49.7%増の4億4000万円を見込むという。