「銀行はこう使え!」-メガバンク元営業担当が本気のアドバイス

第1回:世にも奇妙な銀行員の実態

銀行の攻略は銀行員から-寄り添う気持ちが距離を縮める

 ここまで、私が見てきたメガバンク営業現場の実態を書き記しました。もちろん、大きな組織ですので本部や大企業営業を専門とする部署はまた違った景色が見えるのだと思いますが、少なくとも中小企業については、相対する銀行の担当者が、ここまで書いたような環境に身を置いている可能性が高いと考えて間違いありません。

 そして、特に法人と銀行(担当者)の付き合いでは、冒頭少し触れたように窓口とは比べ物にならないくらい「属人的な部分」が大きな比重を占めており、上述のような経験をしてきた銀行員に多分の裁量が与えられています。逆にいうと、担当者や決裁権限者がやる気にさえなれば、理屈の通る範囲内で最大限の支援が得られる可能性が高いのです。

 それを実現するために法人側に必要な努力としては、まずは日々の関係構築と自社の商売をよく知ってもらうことが何より重要です。そして、その上で当然許容できる範囲内でですが、彼らが背負っている「ゲーム」なりの目標を理解しその達成を助けることは、距離をぐっと縮める効果があるでしょう。

 また私が担当の頃は、銀行の特殊な環境にストレスを感じる日々のなかで、客先でコーヒーを飲みながら愚痴に付き合ってもらえるだけで幾分普通の人間に戻れた気がしたものです。昔ながらの関係かもしれませんが、こうして上手に付き合い、恩を売って返してもらうことが銀行取引を思い通りに進めるコツであることは間違いありません。

  ということで、少しでも銀行員を身近に感じてもらい、皆さまの今後の銀行取引がスムーズに行くように望みながら書いてきましたがいかがでしたでしょうか。次回は、銀行員の営業現場にスポットを当てて、銀行営業の実態や彼らの働き方などをお伝えしたいと思います。