クイーン・エリザベス、19年春に初の横浜発着クルーズを2本

  • 2017年3月1日

▽横浜発着クルーズの8割は日本人、GWは現役世代の取り込みも

堀川氏  カーニバル・ジャパン代表取締役社長の堀川悟氏は、19年の横浜発着クルーズの船室は、8割を日本人に、残りの2割を欧米人などに販売する考えを示した。同氏によれば、本社からは「100%日本で売っても良い」という話もあったが、QEの持つ国際的な雰囲気を乗客にアピールするために、欧米人にも一定の割合で販売するという。

 さらに、ゴールデンウィーク中に1週間の短期クルーズを実施することで、同社の主要顧客であるシニア以外にもクルーズの魅力を訴求する。現役世代や3世代の家族などにもアプローチすることで「船旅の楽しみを知ってもらい、日本のクルーズ市場の裾野を広げたい」との考えだ。

客船「クイーン・エリザベス」
写真提供:キュナード・ライン
 日本では旅行会社経由で4月19日から販売する予定で、カーニバル社のクルーズの販売実績がある旅行会社などに対し、販売を広く呼びかける。クルーズ代金は9泊10日のクルーズの場合、内側船室が19万4000円から、バルコニー付船室が36万5000円から。7泊8日のクルーズの場合、内側船室は15万9000円から、バルコニー付船室が29万9000円からとなる。

 このほか、記者会見では国土交通省港湾局長の菊地身智雄氏が登壇し、「日本を『北東アジアのカリブ海』と呼べるような大きなクルーズ市場に成長できるよう、カーニバルと連携を取って政策を進めたい」と話した。また、横浜市港湾局局長の伊東慎介氏が、市長の林文子氏のメッセージを代読。QEが19年3月に開業予定の大黒ふ頭新客船ターミナルを利用することを説明した上で、「日本を代表する港として万全の体制でQEを迎えるとともに、日本のクルーズ発展に注力していく」と意欲を示した。