茨城空港から国際線が減少、9月から春秋の1路線に

▽今後は韓国などに就航呼びかけ、チャーターも

 茨城空港の国際線の減少については、県知事の橋本昌氏が8月10日の定例記者会見で「我々としても実に残念」とコメント。ZVの撤退については、親会社のGEに改めて就航を働きかける方針を説明しつつも「価格競争などの厳しさがあったのでは」と一定の理解を示した。今後は中国や台湾に加え、韓国などの航空会社にも就航も呼びかけるという。

 本誌の取材に応えた県の空港対策課も、航空会社へのセールスを継続し、定期便・チャーター便を問わず誘致をめざす考えを説明した。日本政府観光局(JNTO)によれば1月から7月の訪日外国人旅行者数は前年比26.7%増の1401万300人と大幅な伸びを継続しており、特に中国などの伸び率が高いことなどから「そこに需要はある」と確信しているという。

 茨城県国際観光課によれば、16年度に茨城県内で宿泊または観光施設を訪問した海外からのツアー数は前年比約300%増の1363件で、このうち茨城空港を片道または往復で利用したツアーは約3割を占める407件。CZを利用するツアーが多いことから、今回の運航停止の影響は大きなものとなる見込みで、同課は今後の方針については未定としながらも、今後はプロモーションの強化を継続する考えだ。

 なお、定期便以外については、今夏はジンエアー(LJ)が3年ぶりに茨城/済州間で双方向チャーターを2往復実施。LJによれば済州発はほぼ満席で、茨城発も搭乗率は9割以上と好調だったという。LJは10月にも同様に2往復を運航する予定だ。