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オレゴン州、FIT強化で日本人10%増維持へ、映画にも期待

  • 2015年10月25日

オレゴン州政府観光局CEOのタッド・デイヴィッドソン氏とオレゴン州政府駐日代表部オフィスマネージャー兼観光担当マネージャーの堀具子氏  このほど来日したオレゴン州政府観光局CEOのタッド・デイヴィッドソン氏は業界誌のインタビューに応じ、今後の年間日本人訪問者数を前年比10%ずつ増やしていきたい考えを示した。同氏によると、2014年の日本人訪問者数は前年比10%増の5万2000人。近年は日本旅行業協会(JATA)とブランドUSAが連携し、米国全体のプロモーションをおこなってきたことなどが奏功したという。デイヴィッドソン氏は「2桁増の維持はとても大変だが、今後もできる限り持続させていきたい」と意欲を示した。

 同氏は日本市場について「13年までは国外からの訪問者数として最も多かった。現在も規模は大きく、非常に重要」と強調。14年の訪問者数は中国がに抜かれて2位となったものの、オレゴン州には100社以上の日系企業が進出しており、今後も増加が見込まれることなどから「今後も重要な市場であることに変わりない」と話した。

 日本人訪問者の傾向としては「登山などのアクティビティやワイナリー巡りなど、特定の目的を持って旅行するFIT層が増えている」と説明。最近では、同局の日本事務所に対して個人の旅行者からの問い合わせが増えていることもあり、これまで注力していた修学旅行などに加え、今後はFITの獲得に向けた取り組みも進めてていく考えだ。

 デイヴィッド氏は、オレゴン州にもまたがるアメリカ西海岸のトレッキングルート「パシフィック・クレスト・トレイル」を舞台にした映画「わたしに会うまでの1600キロ」が日本でも9月に公開されたことを紹介。「FITの女性にオレゴンの魅力を訴求できる作品」と述べ、FITの増加に期待を示した。また、日本での公開を記念し、エイチ・アイ・エス(HIS)と連携して旅行商品「オレゴン最高峰マウントフッドとクレーターレイクをあるく6日間」を発売したことも報告した。日本の旅行会社に対しては「これまでのさまざまな協議を活かして、消費者にダイレクトにアプローチしてくれるだろう」と期待を示した。