イタリア、ミラノ万博の成功アピール-16年の大型イベント紹介

  • 2015年10月14日

在日イタリア大使のドメニコ・ジョルジ氏  イタリア政府観光局(ENIT)はミラノ市長のジュリアーノ・ピザピア氏の来日に伴い、「ツーリズムEXPOジャパン2015」の会場で記者会見を開催した。冒頭で挨拶した駐日イタリア大使のドメニコ・ジョルジ氏は「ミラノ万博は成功を収めており、日本からの観光客の増加のきっかけになっている」と喜びを示した。さらに、16年は日本とイタリアの修好通商条約の締結150周年であることに触れ、両国の関係の深化をはかりたい考えを述べた。

 また、ピザピア氏はミラノ万博に140ヶ国が参加し、54ヶ国のパビリオンが出展したことを紹介。日本のパビリオンについては「人気があり、5時間から6時間待ちの日もあった。日本とイタリアの友好関係がうかがえた」と語った。ミラノ市によると、これまで同市に国内外から1000万人以上が訪問しており、特に8月の訪問者数は前年比49%増と大幅に増加。このうち54%が海外からの訪問者だったという。

ミラノ市長のジュリアーノ・ピアピザ氏  ピザピア氏は「万博期間中には多くの日本人がミラノを訪問している」と喜びを示すとともに、ミラノにはイソザキ・タワーなど、日本とイタリアの建築家が協力した建造物があることに言及。16年にミラノでデザイン、建築、ファッションの国産博覧会「トリエンナーレ・ディ・ミラノ」が開催されるとし、「今後も2国の相互交流の関係が続くことを期待している」とした。

 記者会見では、「トリエンナーレ・ディ・ミラノ」のジェネラル・マネージャーであるアンドレア・カンチェッラート氏が、1923年から始まった同イベントを紹介。博覧会国際事務局(BIE)が認定する特別博で、16年のテーマは「21世紀デザイン・アフター・デザイン」に設定したという。

 また、カンチェッラート氏は、「トリエンナーレ・ディ・ミラノ」のメインパートナーの1つである「ミラノ・サローネ国際家具見本市」を紹介。同じく来日した、同見本市を運営するフェデルレーニョ・アッレード家具連盟およびミラノ・サローネの広報ディレクターのマルコ・サベッタ氏は、「来年のサローネではミラノ大学の歴史的な建築物を会場に、住まいをテーマに沿ってデザインする」と見本市をアピールするとともに、積極的な参加を呼びかけた。

 見本市は16年4月12日から17日まで開催。日本を含む50ヶ国の海外企業が出展する。毎年、世界160ヶ国から50万人以上の人々が訪れており、見本市会場内外で数多くのイベントが開催される。