メキシコ、カンクンで観光フェア「ティアンギス」開幕、式典に大統領も

  • 2014年5月8日

メキシコ合衆国大統領のエンリケ・ペーニャ・ニエト氏  (カンクン発:行松孝純)メキシコを代表する高級リゾート地として知られるキンタナ・ロー州のカンクンで5月6日、ラテンアメリカ最大級の旅行産業フェア「ティアンギス・トゥリスティコ2014」が開幕した。ティアンギスはメキシコ観光省とメキシコ観光局が毎年開催している、同国の旅行産業の活性化を目的としたイベントで、今回が39回目。メイン会場のラカム・センターでは、各州政府や地域、航空会社などによるプレゼンテーションや、サプライヤーらによる商談などが開始された。

 6日にアリーナ・ムーン・パレスで開催された開幕式には、キンタナ・ロー州知事のロベルト・ボルヘ・アングーロ氏、観光大臣のクラウディア・ルイス・マシェウ氏らに加え、来賓としてメキシコ合衆国大統領のエンリケ・ペーニャ・ニエト氏も出席し、テープカットなどのセレモニーに参加した。ニエト氏は、昨年1年間にメキシコを訪れた観光客が2370万人にまで増加したほか、今年の1月と2月の2ヶ月間については、すでに前年を15%以上も上回る450万人を記録した旨を報告。「旅行産業はメキシコの発展にとって戦略的なアクセルになる」と強調するとともに、デスティネーションのインフラ整備や、新たなコンベンション・センターの建設、空港の改修などに対し投資を進めたい考えを示した。

(中央)シルク・ドゥ・ソレイユCEOのダニエル・ラマール氏、(右)ビダンタ・グループ社長のダニエル・チャベス氏  7日には世界的なエンターテインメント集団の「シルク・ドゥ・ソレイユ」が、今年11月から同州のリビエラ・マヤで上演開始を予定する新作「ホヤ」について記者発表会見を開催した。同社がメキシコでレジデント公演をおこなうのは今回が初めて。会見にはCEOのダニエル・ラマール氏、「ザ・グランド・マヤン・リゾート」など複数のリゾート施設を経営するビダンタ・グループ社長のダニエル・チャベス氏らが出席し、公演の成功と地域への経済効果に関して大きな期待を示した。この日は「ザ・グランド・マヤン・リゾート」近くに建築中の、約600席からなる常設会場も記者団に公開された。

 今回のティアンギスは9日まで、全4日間の日程で開催。その後はFAMツアーも実施される。40回目となる来年は、ゲレーロ州のアカプルコで開催される予定。