ブータン、観光に注力、日本人旅行者増へ受入体制整備

  • 2012年1月27日

 ブータン観光協議会長官ケサング・ワンディ氏2011年12月、日本に初めて観光局が発足したことを受け、ブータン王国からブータン観光協議会長官ケサング・ワンディ氏をはじめ、ドゥルックエア営業本部長ツェリン・ペンジョー氏などが来日し、1月24日に日本旅行業協会(JATA)の協力を得て観光促進セミナーを開催した。

 登壇したワンディ氏は、「日本とブータンには宗教観や文化など類似点が見られる。日本との関係も良好で、これからは国民同士のコンタクトを促進していきたい」と日本からの観光客誘致に積極的な姿勢を見せた。現在のところ、ブータンを訪れる外国人はアメリカ人に次いで多いのが日本人。ここ4年の推移をみると日本人入国者数は右肩上がりで、昨年は前年比33%増の3943人。ワンディ氏は、「今年は7000人まで引き上げたい」と意気込みを述べた。

 続いて登壇した広報担当のチミー・ペン氏は、受け入れ体制の整備について説明。日本人観光客拡大に向け、日本語ウェブサイトを開設したほか、ブータン政府により日本語ガイドの養成施設の設立を進められているという。また、クレジットカードが利用できるようになったことや、オンラインでのビザ発行が可能となったことなどを紹介した。

 アクセス面では、日本からは羽田/バンコク線を利用した場合、バンコクで1泊せずに乗り継ぎできるようになっている。また、今後シンガポールまでの直行便が週2便就航する予定で、日本からシンガポール経由での渡航も可能になる。国内では、東部のタシガンと中央部のブータンへの国内線アクセス利便が向上。今年8月には南部のゲレフまでネットワークが広がるという。

 日本向けのキャンペーンなどは未定なものの、ブータン訪問の際に必要な公定料金について、3人以上の小グループの場合など、人数に応じて割り引くことを検討している。