クロ・スロ・ハン、3ヶ国周遊パールロードを提案から浸透へ−パンフも作成

  • 2010年10月12日
 クロアチア、スロヴェニア、ハンガリーの3ヶ国はさきごろ、JATA世界旅行博の会場でパールロード合同セミナーを開催した。同3ヶ国はクロアチア北部とスロヴェニア、ハンガリー南部を周遊するルート「パールロード」の商品化を促進している。2009年から本格的に提案しはじめ、今年は旅行会社数社が商品化したという。ハンガリー政府観光局局長のコーシャ・バーリン・レイ氏は、「まだ2、3社だけなので、今後もセミナーやFAMツアーを実施して浸透させていきたい」と述べ、継続して提案することで旅行業界内での認知度を高め、実際の商品化につなげてもらう考えを示した。

 販売されている商品では10泊程度のコースが多いが、実際は「関東と関西を1周する程度」の位置関係であることから6泊8日の行程でまわることができるという。また、ハンガリー帝国時代の文化や歴史的建造物、豊富な自然、温泉、各国の有名なワイン、食事など、観光素材の多様性もアピール。例えば、クロアチアではオーストリアやハンガリーの影響を受け「小さいウィーン」とも呼ばれる首都ザグレブに滞在し、スロヴェニアではヨーロッパ最大級とされるポストイナ鍾乳洞の見学、ハンガリーではフェシュテチッチ宮殿見学や温泉が湧き出るバラトン湖での温泉湖体験などを組み込むコースなど4つのモデルコースを提案したい考えだ。

 パールロードの商品化を促すねらいは、中欧商品の定番であるブダペストやドゥブロブニク以外への送客と、それによるリピーターの獲得。また、ドゥブロブニクは繁忙期には受け入れが難しいことも、地方への分散のねらいの一つ。また、スロヴェニアは2008年から本格的に日本でのプロモーションを開始しており、さらなる認知向上を見込む。レイ氏は、旅行会社の商品造成により消費者の認知度が高まって需要につながるとの考えで、今年は新たにパールロードのみを紹介するパンフレットを作成する予定だ。旅行会社スタッフへ配布するほか、ウェブサイトでもダウンロードできるようにし、業界内でパールロードの認知、知識を浸透させていく。