東京都、2009年の外客数は10.8%減の476万人、観光消費額は15.9%減に

  • 2010年8月20日
 東京都が発表した「平成21年東京都観光客数等実態調査結果」によると、2009年に都内を訪れた外国人旅行者数は、前年比10.8%減の約476万人となった。外国人旅行者による観光消費額は15.9%減の2816億円で、宿泊客1人あたりの観光消費額も9万8979円と前年より1万768円減少した。東京都では08年下半期以降の世界的な金融危機と円高の継続、さらに新型インフルエンザの流行が影響し、大幅に減少したと分析する。東京都への観光入込客数のうち、外国人旅行者数の占める割合は約1.1%だが、観光消費額は約7.0%を占める。

 一方、東京都を訪れた国内旅行者数は2.2%減の約4.16億人となった。このうち、東京都以外の在住者は10.1%減の1.83億人となったが、日帰りの都内在住者が5.2%増の約2.30億人と増加し、ほぼ前年の横ばいとなった。ただし、観光消費額は都内在住者が4.2%減の約1.64兆円、東京都以外の在住者では16.2%減の約2.03兆円と減少した。国内旅行者と外国人旅行者をあわせた生産波及効果は11.5%減の約8.7兆円で、雇用効果は23.3%減の約43万人。観光による生産波及効果額は、都内生産額の5.2%に及ぶという。

 なお、外国人旅行者が満足した街の1位は新宿(18.6%)で、次いで銀座(7.6%)、浅草(7.1%)と続く。また、アジアからの旅行者は欧州、北米、豪州の旅行者に比べ、銀座とお台場に対する満足度が高く、欧米、北米、豪州の旅行者は渋谷に対する満足度が高いという。