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08年の海外邦人援護統計、2.5%増の1.6万件−疾病が増加、犯罪被害は続減

  • 2009年8月24日
 外務省がこのほどとりまとめた2008年の海外邦人援護統計によると、日本の在外公館と財団法人交流協会が取り扱った海外での総援護件数は、前年比2.5%増の1万6364件、総援護対象者は1万8098人、死亡者は12.4%増の615人となった。擁護の理由別では、疾病が9.8%増の961件、12.4%増の1013人と増加。死亡者の増加も疾病の増加によるところが大きいようだ。一方、全体の3割前後を占める犯罪被害件数は2.1%減の5574件となり、2004年から連続して減少した。犯罪被害の人数は3.6%減の5998人と6000人を切った。また、遺失は9.9%減の2813件であった。

 地域別でみるとアジア地域が0.3%増の6941件・0.9%減の7549人と最多となり、次いで欧州が6.6%減の3931件・6.2%減の4343人、北米が19.7%増の3271件・21.1%増の3485人と続いた。欧州は、窃盗・同未遂が5.3%減の2071件となるなど犯罪被害が減少したほか、遺失も19.7%減の513件となったことが全体を引き下げた。北米の増加は、所在調査が602.5%増の555件と急増したため。このほかの地域では、大洋州が5.1%増の768件・3.9%増の824人、中南米が2.7%増の754件・13.0%増の1043人、中近東が19.6%増の293件・18.0%増の328件などとなった。

 なお、在外公館別の援護件数が多かったのは在タイ大使館で4.7%減の1231件。2位以降は、在上海総領事館が15.1%増の1165件、在ロサンゼルス総領事館が4.9%減の920件、在フィリピン大使館が6.7%減の853件と続いた。