小規模高級ホテル限定の予約サイトが本格上陸、独自性で顧客獲得めざす

  • 2009年8月17日
 小規模なブティックホテルやラグジュアリーホテルを集めたオンライン予約サイト「Tablet Hotels」が、日本市場向けのサービスを本格的に開始した。同サイトの運営会社が、日本で高級旅館の予約サイト「ザ・リョカン・コレクション」を運営するアール・プロジェクト・インコーポレイテッドと業務提携し、Tablet Japanを始動。独自のホテル評価基準などの特徴を打ち出し、旅慣れた層の獲得をめざす。

 Tablet Hotelsはヨーロッパ6ヶ国に海外オフィスを構えており、日本はアジアでは初の開設。約1400軒のホテルを取り扱い、2008年の予約数は約5万件、総売り上げは約4750万米ドル(約45億2900万円)となった。顧客層は平均41歳で会社役員が35%と多く、年収も1000万円以上が全体の79%を占めている。日本からの予約に関する数値は公表していないものの全体の4%といい、件数は2000件前後と推察される。2009年の目標については、「具体的には設定していないが、前年比20%増にはしたい」との考えだ。

 評価基準は、「居心地の良さ」などの視点から独自に設けており、さらに実際に利用した顧客の評価が20点中15点を下回ると自動的に削除されるように設定。これにより、信頼度を高められ、ホテル滞在の質を重視する利用者に対して「時間の短縮や失敗しないこと」をメリットとして提供する。今後の展開としては、認知向上のため国内の契約施設数増加やピーアールの強化、アフィリエイト提携などを計画。国内の契約施設数は現在25軒で、ザ・リョカン・コレクションで取り扱う旅館に提案するなどして増加をめざす。

 なお、Tabletでは、ホテルの質にこだわりを持つ旅慣れた顧客層は共通する趣向や価値観を持つとの仮定のもと、ホテル予約サービスのほかにもショッピングや音楽のダウンロードサービスなども展開している。