ジェイバ、クルーズ4社の取扱いを開始−初年度目標は300名から500名

  • 2009年1月30日
 ジェイバはこのほど、スペインのプルマントゥールをはじめとするクルーズ客船運航会社4社と販売代理店契約を結んだ。4月以降の新年度から、旅行会社に向けて本格的に営業展開をする方針だ。ジェイバは1990年に設立し、バジェット・レンタカーやラン航空(LA)、ハワイの高級コンドミニアムなどの日本地区総代理店(GSA)を務めている。「クルーズの取扱いを開始したことで、陸、海、空すべての領域に進出でき、旅行業界の一員としては大変喜ばしい」と、市川裕美社長は話す。初年度集客目標は、同社営業部長でクルーズを担当する西川量通氏によると「4月からのスタートとなるが、初年度は300名から500名の集客を目標とし、実現に向けて努力したい」との考え。

 今回、同社が販売代理店契約を結んだのは、スペイン最大の旅行会社であるプルマントゥールのクルーズ部門をはじめ、ノルウェー沿岸を航行する沿岸急行として知られるフッティルーテン、LCCのイージージェット(U2)が親会社のイージークルーズ、6月からカナダやカリブの海域でのクルーズを開始するパール・シーズ・クルーズの計4社。このうち、プルマントゥールは基本的にオールインクルーシブの料金体系で、プレミアム・クラスに属する。バルセロナ発着の「ソブリン」(総トン数7万3192トン、乗客定員2852人)の西地中海7泊クルーズは609ユーロ(約7万円)から3029ユーロ(約35万円)。ただし、スペイン国外の都市が起点のクルーズの場合、その都市とスペイン間の航空運賃が組み込まれた料金体系となっているため、ジェイバでは日本市場に対しては航空運賃代抜きの料金を提供してくれるよう、交渉している。

 フッティルーテンでは、スピッツベルゲンやグリーンランド、南極などの極地クルーズを中心に取扱う予定で、特に2007年に就航した「フラム」(総トン数1万2700トン、乗客定員823人)が販売の中心となる見込み。イージークルーズは、早期に申し込むほど安くなる完全変動制の料金設定が特徴で、最低価格帯は1泊44ユーロから。そのため食事は1日2回、船内サービスもシンプルにとどめ、寄港地では深夜から早朝に出港するという現地での観光を中心としたスケジュールを組んでいる。「イージークルーズ・ライフ」(総トン数1万2711トン、乗客定員600人)のアテネ発着ギリシア・トルコクルーズ7泊は339ユーロ(約4万円)から。

 また、パール・シーズ・クルーズは現在、1隻目の客船「パール・ミスト」(総トン数6000トン、乗客定員214人)を建造中。ラグジュアリー・クラスに位置するが、ドレスコードはリゾート・カジュアルを採用する。カナダ大西洋岸や五大湖、カリブ海などを周遊する計画で、6月に実施するセントローレンス湾とサウザンド・アイランドクルーズ7泊は、3955米ドル(約35万円)から5295米(約48万円)ドルとなっている。


※円表示は09年1月30日のレートを参考に計算