HIS、中期連結の営業利益は13.4%減、単体では35.5%減−予想値はクリア

  • 2008年6月23日
 エイチ・アイ・エス(HIS)の平成20年4月中間期(平成19年11月1日〜平成20年4月30日)の連結決算は、売上高が前年比2.8%増の1732億8200万円と前年を上回ったが、営業利益が13.4%減の25億4800万円、経常利益は18.7%減の27億2100万円、中間純利益は21.2%減の16億円であった。単体では、売上高が2.8%増の1488億3700万円、営業利益が35.5%減の12億2200万円、経常利益が38.9%減の12億3000万円、中間期純利益が40.9%減の6億6200万円。

 燃油サーチャージの負担増による旅行手控えや、食の安全やチベット問題の影響による中国旅行の減少により、平成19年11月から平成20年4月の日本人出国者数は4.2%減の約819万1000人となったが、HISの取扱人数は0.4%増の128万8000人と、微増であるもののプラス実績を確保。旅行事業の売上高は2.6%増の1718億9700万円で増収となったが、当初計画を下回り、営業利益は11.8%減の35億2300万円となった。ただし、売上総利益で2.4%増とプラスを確保したこと、一人当たりの単価が「数十円程度」(経営企画室)増加したことに「旅行方面が長距離デスティネーションよりアジアなど近場が増えている中での結果」と評価する。

 また、連結と単体の営業利益の減少値を比べると、連結ベースのほうが2億7900万円ほど減少幅が少ない。これについては「海外支店が比較的堅調に推移した」という。特にアジア地域が好収益で、客数増加が寄与している。今後も海外を含めた旅行事業に力を入れていくが、特に海外の店舗開発を強化。今年は既にドバイと、タイに計2店舗を展開しており、今後もこのペースでの出店を続ける考えだ。

 旅行事業以外では、ホテル事業が好調で売上高は33%増の14億600万円、営業利益は45.3%増の2億300万円。

 なお、通期予想は第1四半期に発表した下方修正時と変わらず、連結では売上高が7.4%増の3890億円、営業利益が3.7%増の660億円、経常利益が14.8%減の64億円、当期純利益が16%減の38億円。単体では売上高が8.6%増の3450億円、営業利益が4.0%増の49億円、経常利益が15.2%減の45億5000万円、当期純利益が19.8%減の25億5000万円としている。


※当初、連結の中間純利益を誤っておりました。訂正しております。(編集部 午前10時30分)