奈良県、忠清南道と文化観光交流協定を締結−相互送客に向け実務協議会設置

  • 2008年6月12日
 奈良県ではこのほど、県知事の荒井正吾氏が韓国で観光のトップセールスを実施し、忠清南道と文化観光交流協定を締結した。両地域は1300年以上の交流があり、2010年に奈良県は平城遷都1300年祭、忠清南道は道内で「大百済展」の開催を予定していることから、協定では2010年に更なる交流の発展を目指す。詳細な取り組みは未定だが、実務レベルの協議会を共同で設置し、具体策を策定する。奈良県地域振興部文化観光局国際観光課によると、「インバウンドだけでなくアウトバウンドにも取り組み、相互送客を促進する」方針だ。

 奈良県では、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)が掲げる「2010年に訪日外客数1000万人」の目標に合わせ、2010年に外国人訪問者数を2007年の45万人から100万人に増加することを目指している。現在のところ、国籍別では韓国人が最多で次いで中国となっているほか、日本全体の比率に比べ欧米人の訪問者が多いという。訪問者数増加に向けては、2008年1月には中国の揚州と上海にもトップセールスを実施。現在は、現地の意見交換会に出席した旅行会社に対してFAMツアーを計画している。また、韓国でも忠清南道のほかソウルを訪れ、韓国観光公社や大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、ロッテJTB、ハナツアー、MODEツアーを訪れてプロモーションを実施した。