全日空、独自の運賃戦略を推進へ−TC2はキャリア普通運賃の利用を推奨
全日空(NH)は4日に開催されたインフィニ・トラベル・インフォメーションとパートナー航空会社によるビジネストリップセミナーで運賃政策に言及、TC2(ヨーロッパ、中東、アフリカ方面)におけるフレックスフェア(注)とインターラインの関係から、旅行会社に対してNHのキャリア普通運賃の利用を勧めた。NHはTC2においてフレックスフェアと同条件、同じ価格のキャリア普通運賃を設定するミラーファイルを実施。TC2ではキャリア運賃を運賃戦略の中心とする方針だという。
NHの営業推進本部マーケティング企画部主任部員の福永悟郎氏は、この方針が4日現在の考え方であると前置きしつつ、キャリア普通運賃を推奨する理由として、フレックスフェアの「オプトアウト」の仕組みを説明。これは航空会社がフレックスフェアへの参加の意思決定を自由にできるもので、2週間前の申請で脱退も参画も可能というもの。例えば、長期の業務渡航でフレックスフェアを利用した旅程の場合、乗継先の航空会社がオプトアウトして連絡運輸ができなくなる可能性もある。このため、全航空会社に切込みができる予定のNHキャリア普通運賃を、NHでは勧めていくという。NHによると現在、オプトアウトする航空会社はないが、「今後は動きがあるかもしれない。他社との状況にあわせて方針が変わる可能性もある」として、新たな判断が出た場合は、迅速に発表する予定だ。
なお、NHは以前から国際線運賃の自由化を働きかけてきたとして、フレックスフェアや4月以降の下限撤廃を「多くの運賃を提供できる環境が整った」と歓迎。TC1とTC3についても、新たな運賃決定プロセスが導入されるという見方で、「全ての方面で新しい運賃が出揃うことを前提に、NHの新たな運賃戦略を設定する」としている。
注)フレックスフェア
IATA運賃調整会議ではなく、各航空会社の運賃を元に算出する運賃。欧州競争法当局のIATA運賃調整会議に対する競争法適用除外措置撤廃の決定により、TC2における運賃決定方式として導入された。
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なお、NHは以前から国際線運賃の自由化を働きかけてきたとして、フレックスフェアや4月以降の下限撤廃を「多くの運賃を提供できる環境が整った」と歓迎。TC1とTC3についても、新たな運賃決定プロセスが導入されるという見方で、「全ての方面で新しい運賃が出揃うことを前提に、NHの新たな運賃戦略を設定する」としている。
注)フレックスフェア
IATA運賃調整会議ではなく、各航空会社の運賃を元に算出する運賃。欧州競争法当局のIATA運賃調整会議に対する競争法適用除外措置撤廃の決定により、TC2における運賃決定方式として導入された。
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