全日空、国内線運賃を値上げ−運休対策で乗継運賃も新設

  • 2008年1月21日
 全日空(NH)は1月16日、燃油価格の高騰に対応するため、2008年度上期搭乗分の国内線運賃を値上げし、国土交通省に届け出た。値上げ率は平均約2.6%、平均金額は約430円だが、路線により最大で4200円、最小でも1400円の値上げとなる。対象は全国内線運賃のうち、片道運賃と片道運賃に連動する往復運賃や小児運賃など各割引運賃、プレミアムクラス運賃。旅割や特割など、割引率と片道運賃が連動しない運賃は対象外。また搭乗日当日、空港でプレミアムクラスに空席がある場合に利用可能とする付加運賃も7000円に設定した。国内線の値上げによる増収効果は100億円程度と見込む。

 また、運休、および減便による影響の低減と、さらにネットワークの活用と乗継需要喚起による新規マーケット開拓をねらい、2種類の乗継運賃を設定した。「乗継旅割」は旅割と同じく早期割引型の運賃で、レジャー需要が見込める札幌と沖縄便が対象。28日前までの予約が必要で、運賃は乗継2路線の旅割運賃の合算を下回る水準とする。また「乗継特割」は、すでに乗継運賃を設定している特定の区間と休止路線などが対象で、現行の「ルートキップ」や「経由割引」などを統合する。搭乗日まで予約可能で、運賃は直行路線の往復運賃の片道と同額程度とする。