第11回観光立国推進戦略会議が首相官邸で11月26日に開催され、北海道洞爺湖サミットを契機として北海道や日本の魅力を世界へ発信し、観光振興を図るための提言が取りまとめられた。北海道を日本の「モデル観光圏」として位置づけ、観光立国推進基本法と基本計画に掲げられる政策目標と施策を実践する場として、地域の主体的、総合的な取組みと、地域間の連携により、地域経済の活性化と国際観光振興を積極的に推進する必要性が盛り込まれた。

　この中で、確固たる北海道ブランドの構築に向け、サミット終了後も北海道の地域特性を活かした取組みを継続する重要性に言及。特に、花を中心とした豊かな自然、海山の食などの地域特性の活用や、滞在と体験の満足度を高められるよう、サービスの多様化や高い付加価値、ホスピタリティの向上と充実、的確な情報発信などが留意事項として触れられた。

　具体的には、エコツーリズムや農業などと連携した産業観光、シーニックバイウェイなどのツーリズムの展開や、道民を挙げた「花いっぱいプロジェクト」の促進、レンタカー会社による多言語カーナビの導入、宿泊施設の多言語化、新千歳空港への外国航空会社乗り入れに際しての弾力的な対応などが掲げられた。