国交省、観光地域プロデューサー5名を決定−地域の課題に応じた観光振興へ

  • 2007年9月28日
 国土交通省は9月27日、観光地域プロデューサー5名を決定した。これは、地域の活性化を観光振興を通して図るため、地域の観光振興の牽引役となる人材と地域を結ぶ「観光地域プロデューサー」モデル事業の一環。東京都台東区や山梨県富士河口湖町など5つのモデル地域に計70 名の応募があり、書類選考、面接などを経て1名ずつが選出された。

 今回選出されたのは、24歳から66歳までの5名。旅行業界での長い経験やデザイナー、学者など、経歴は様々。例えば、富山県立山町に決定した61歳の井野和英氏は、これまで日本旅行業協会(JATA)法制委員会委員、総合旅行業務取扱管理者試験の問題作成委員などを務めた。また、静岡県伊豆の国市の木村美穂さんは、大学のデザイン学科卒のデザイナーで、旅行業界の経験は無いが、「どういうものをどのターゲットに届けるか、という点では共通性がある」と意気込む。

 観光地域プロデューサーは今後、各地域との雇用契約に則り、地域に密着した観光振興に従事する。地域毎に異なる課題や要望に応じ、2年から3年の任期を務める。自治体からは、旅行業界での経験やクリエイティビティを発揮し、観光振興と地域の活性化の牽引役としての今後の活躍に期待が寄せられた。


▽観光地域プロデューサー(氏名/年齢/就任地域/略歴)
島田昌幸氏/24歳/千葉県富津市/有限会社JICC代表取締役
鈴木英雄氏/61歳/東京都台東区/日本航空、ジャルパックなどを経てトラベル・コンサルタンヅ代表
花岡利幸氏/66歳/山梨県富士河口湖町/山梨大学名誉教授
木村美穂氏/27歳/静岡県伊豆の国市/デザイナー
井野和英氏/61歳/富山県立山市/名鉄観光サービス、愛知産業大学非常勤講師など