大阪府、重慶市と観光交流促進へ−青少年交流を手始めに直行便誘致も目指す

  • 2007年4月19日
 大阪府は18日、中国・重慶市と観光交流に関する友好協力協議書を締結、今後、双方向の交流促進に向けた活動に取り組む。協議書では観光交流の促進を目指し、相互協力による積極的なピーアール活動、青少年交流の促進のほか、関西国際空港と重慶の直行便の就航の促進が盛り込まれた。日中国交正常化35周年の今年、姉妹都市交流などの活性化に向けたひとつの動きが形になった。

 このうち、青少年交流については特に注力をしたい考え。大阪府観光交流局観光振興課によると、学校交流による大阪府への訪問者数は平成17年度は3799人だったが、18年度には8041人と飛躍的に増加。19年度は1万人を目標としている。特に中国からの訪問者数の伸びが大きく、17年度は反日デモの影響も想定されるが789人、18年度は3291人となっており、今年度は、さらに1000人から2000人の増加を実現させたいという。大阪府では17年度から、中国各地で修学旅行の誘致活動を展開していたが、18年度は重慶からの訪問者がなく、今年は協議書の締結を弾みに学校交流を実現させたいという。

 また、空港対策室によると、協議書に盛り込まれた大阪/重慶線の直行便就航については、既に昨年、大阪府副知事が中国国際航空(CA)に対して、大阪/中国間の増便を目指した関西国際空港のエアポートプロモーションの一環として要請。今回の協議書の締結でも、大阪府のにぎわい創造部長がCA重慶支店を訪問し、就航の働きかけを行っている。近々に就航することはないというものの、重慶でのビザ発給の開始、今後の日中航空交渉など、日本政府レベルの重要案件が動き出すことで好転する可能性も見据える。引き続き活動を続け、大阪府と重慶市の間の交流を活性化することで、需要を生み出していきたいという考えだ。