国土交通省は先ごろ、第8回「観光マネジメント高度化のための人材育成検討会」の報告書を取りまとめた。検討会は、国際競争力を備えた観光関連産業の経営を担う人材や、魅力ある観光地づくりをマネジメントする人材の育成について検討を進めるもの。

　今回の委員会では改めて、観光分野における国際競争力の向上、および観光による地域振興のためには受入体制、地域づくりに関する人材育成と、マーケティングやプロモーションなどを含む情報発信に関する人材育成が重要と認識。また、生産性が低いといわれる日本の観光産業の生産性を向上させると共に、「おもてなしの心」による接遇を充実させるため、経営者からサービス実施者までの人材育成のほか、事業者を越えた業界レベル、地方公共団体、国の取り組み、地方公共団体や国で観光に携わる職員のレベルアップを図る必要性を提言した。

　具体的には（1）観光関連学部・学科を設置する大学や大学院のさらなる充実、（2）関係者のニーズに即応した人材育成カリキュラムの構築、（3）産学官連携によるインターンシップの推進、（4）初等中等教育段階における観光教育の充実、（5）研修の充実、（6）技能評価制度等の検討、（7）観光地域プロデューサーの育成の7点。