日中航空協議、明日から武漢で開催−日中間の旅客便の増枠を検討へ

  • 2007年3月6日
 日本、中国間の航空当局間協議が明日、および8日に中国・武漢で開催される。今回の協議は昨年合意した旅客の2割増、貨物の倍増の枠を冬スケジュールにはほぼ使い切ることが予想され、特に旅客の輸送力の増強を目指すもの。

 具体的な協議議題は、上海・虹橋へのチャーター便の就航の見通し、旅客輸送力の増加、日中間の航空輸送力について中長期的な視点から意見交換すること。虹橋チャーター便については、中国側でCIQの再整備等の問題もあるが、この進捗状況を確認することで、日本側としても羽田の発着枠を調整に着手するなど、具体的な作業へと入る。これに加え、旅客便の輸送力の増強については、日本/中国間全体での増量を目指しており、成田、関空、中部のほか、地方路線も含んだ交渉となる。ただし、増加した場合、成田についてはスロット枠に空きが無いことから、実質的に成田以外での増便の実現に道を開くこととなる。

 中長期的な議論では、日本が成田空港の滑走路延長、羽田空港の新滑走路の供用などで生まれる増枠に対し、中国側では北京、上海ともに新たな滑走路の供用が予定されている。こうした状況に加え、日本発中国行きの需要としては2008年のオリンピック、2010年の万博などもあり、日本側では全体としての増枠についての中国側の考えを把握したいという。

 現在、日中間の運航状況は週間664便。このうち、旅客便は596便、貨物68便。旅客便は日本側企業が日本航空(JL)、全日空(NH)の263便、中国側が中国国際航空(CA)、中国東方航空、中国南方航空、上海航空、海南航空、アモイ航空で333便を運航しており、旅客輸送は638万人。