国交省、空港手続きの電子化の実証実験を開始−JL・NHと協同で

法務省入国管理局の総務課出入国情報管理室補佐官の君塚宏氏によると、「海外へ毎週渡航する方々から、特に午前中のラッシュ時は、毎回2時間前に空港に出向かなければならない、といった苦情を多く受けている」と語り、国として空港利用者の利便性を考慮した仕組みとしていく方針だ。具体的には、航空会社のチェックイン手続きの簡略化、出国審査を機械化した「自動化ゲート」の利用による迅速化、目視による顔写真との照合をかいくぐろうとするなりすましの防止、バイオメトリクス技術を活用した確実な本人確認を通して、セキュリティを確保する。
君塚宏氏は、「今回の実証実験は官のエリアに民のものが入るということで、将来導入するには手荷物検査を厳しくするなどの検討課題は多い」とコメント。なお、法務省では11 月から、成田空港で入国審査の自動化を進めることが決定しており、第1、第2旅客ターミナルで出国審査手続きを行う自動化ゲートを 8台設置する。

ANAグループ、またはJAL グループの国際線を利用する旅客で、マイレージプログラムの会員である場合、実証実験への参加が可能。今回の実証実験はSPTカードを2000 枚用意しており、参加条件を満たすANAグループ、またはJALグループの旅客、それぞれ 1000名が体験できる。