国交省、航空機内の安全阻害行為に関する懇談会を開催へ−3月末に提言
国土交通省航空局は3月末まで、「航空機内における安全阻害行為等に関する有識者懇談会」を設置する。この懇談会で検討するのは航空法第73の4第5項で、機長は機内安全阻害行為等を行った者に禁止命令が出来、命令違反者は罰則が適用される規定。この既定は1月15日に既に施行後3年が経過し、必要がある場合には規定の検討を加えることから、適切な見直しを行う。メンバーは5名で構成し、3月末までに提言を取りまとめる。
参考)
航空法第73の4
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航空法第73の4
第73条の4 機長は、航空機内にある者が、離陸のため当該航空機のすべての乗降口か閉ざされた時から着陸の後降機のためこれらの乗降口のうちいずれかが開かれる時までに、安全阻害行為等をし、又はしようとしていると信ずるに足りる相当な理由があるときは、当該航空機の安全の保持、当該航空機内にあるその者以外の者若しくは財産の保護又は当該航空機内の秩序若しくは規律の維持のために必要な限度で、その者に対し拘束その他安全阻害行為等を抑止するための措置(第5項の規定による命令を除く。)をとり、又はその者を降機させることができる。
2 機長は、前項の規定に基づき拘束している場合において、航空機を着陸させたときは、拘束されている者が拘束されたまま引き続き搭乗することに同意する場合及びその者を降機させないことについてやむを得ない事由がある場合を除き、その者を引き続き拘束したまま当該航空機を離陸させてはならない。
3 航空機内にある者は、機長の要請又は承認に基づき、機長が第1項の措置をとることに対し必要な援助を行うことができる。
4 機長は、航空機を着陸させる場合において、第1項の規定に基づき拘束している者があるとき、又は同項の規定に基づき降機させようとする者があるときは、できる限り着陸前に、拘束又は降機の理由を示してその旨を着陸地の最寄りの航空交通管制機関に連絡しなければならない。
5 機長は、航空機内にある者が、安全阻害行為等のうち、乗降口又は非常口の扉の開閉装置を正当な理由なく操作する行為、便所において喫煙する行為、航空機に乗り組んでその職務を行う者の職務の執行を妨げる行為その他の行為であつて、当該航空機の安全の保持、当該航空機内にあるその者以外の者若しくは財産の保護又は当該航空機内の秩序若しくは規律の維持のために特に禁止すべき行為として国土交通省令で定めるものをしたときは、その者に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該行為を反復し、又は継続してはならない旨の命令をすることができる。