神奈川県はこのほど、羽田空港における深夜早朝時間帯の国際チャーター便の利用実態調査結果をまとめた。神奈川県は2009年の羽田空港の再拡張が、京浜臨海部をはじめ神奈川県に大きな経済効果をもたらすものと期待しており、その効果を最大限高めるために、国際線機能の充実を図る必要性があると判断し、調査した。

　これによると、羽田空港を利用して海外に行く理由として、深夜発のため時間を有効活用できること、羽田空港へのアクセスの容易さに高い評価が集まった。また、渡航先別の利用理由としては、アジア方面の利用者は時間の有効活用、グアムやハワイ方面では羽田空港までのアクセスの良さ、そして欧州方面では直行便が出ていたことが利用理由に挙げられた。さらに、アンケート回答者の25％がリピーターという高い数値を記録。そのほか、利用歴では韓国が42.7％、グアムが21.4％、ハワイが16.5％となり、深夜早朝時間帯のチャーター便の利便性を認識し、積極的に選んでいることがうかがえる。

　また、希望する就航先としてはハワイが圧倒的に多く59.0％、パリが27.0％、グアムとソウルが23.9％、ロサンゼルスが22.5％、シドニーが22.1％、香港、ニューヨークが21.2％となった。

　今回の調査は、羽田空港から深夜早期時間帯に国際チャーター便を利用する旅客を対象に7月、8月に調査、273サンプルが集まった。アンケート回答者の136名がアジア方面、75名がグアム、ハワイ方面、62名が欧州方面利用者。このうち東京都が45.1％、神奈川県が22.0％と全体の7割弱を占め、関東地方全体では9割以上となった。
　アンケート回答者の6割以上が女性で、そのうち特に20歳から30歳の利用が多かったほか、男性は60歳以上の利用が多くを占めた。職業では就業者が約7割、「主婦、家事手伝い」が16.1％であった。