国交省、観光関連予算要求は53億円、VJCでは会議などビジネス需要招聘へ

  • 2006年8月30日
 国土交通省総合政策局観光部門では平成19年度予算の概算要求は53億円とし、今後財務省と折衝を進める。内訳はビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)の強化・高度化で40億円、観光ルネサンス事業の推進で8.5億円、ニューツーリズム創出・流通促進事業に3.0億円、訪日外国人旅行環境整備事業に1.2億円、ユニバーサルデザインの考え方に基づく観光促進事業は0.16億円となっている。

 VJCは今年度から特に「高度化」を推進しているところだが、19年度においては国際会議、国際文化イベントなどビジネス需要を日本へ誘致する活動に取り組む。既に、国交省が所管する国際観光振興機構(JNTO)において、国際会議を決定するキーパーソン等の招聘事業を進めているが、国が主体として実施することで、「日本への誘致」を一段と鮮明に打ち出した活動となる。
 また、VJCでは、訪日外客数の約8割を占める重点市場を指定してプロモーション等を強化。このうち、最低ラインの訪日外客数10万人に及んでいないものの、近年は伸びが著しいインド、ロシア、マレーシアについては新興市場の開拓として、市場調査などを進めていく。なお、地方連携事業については要求する40億円のうち、4割程度を目安として配分する。

 また、多品種少量型の流通に対応する旅行業を後押しするニューツーリズム創出・流通促進事業では旅行者、旅行会社のマッチングサイトの構築、およびそのプロモーションを構想。公募型のモニターツアーの実施などで実証実験も検討している。

 なお、各課毎の予算要求は下記のとおり。


▽国交省観光部関連の予算要求について
・観光政策課
□経常事務費(観光対策)/55.8万円(1.4万円増)/1.026倍

・国際観光課
□ビジット・ジャパン・キャンペーンの推進/39億9990.2万円(4億4915.1万円増)/1.126倍
□独立行政法人国際観光振興機構運営費交付金/21億6125.8万円(1億0568.3万円減)/0.953倍

・観光経済課
□観光連絡調整経費/1259.2万円(6.7万円増)/1.005倍
□ASEAN貿易投資観光促進センター拠出金/8777.6万円(0)/1.000倍
□世界観光機関(UNWTO)拠出金/2263.3万円(0)/1.000倍
□世界観光機関(UNWTO)分担金/4238.7万円(365.7万円増)/1.09倍
□観光統計整備事業/3287.7万円(230.2万円増)/1.075倍

・観光地域振興課
□観光ルネサンス事業/8億5270.9万円(5億218.9万円増)/2.433倍
□訪日外国人旅行環境整備事業/1億2108.7万円(4505.7万円増)/1.593倍
□観光基盤施設整備経費/2894.4万円(146.1万円減)/0.952倍

・観光事業課
□旅行業法の実施/594.5万円(76.3万円増)/1.147倍
□ユニバーサルデザインの考え方に基づく観光促進事業/1566.0万円(217.6万円増)/1.161倍
□ニューツーリズム創出・流通促進事業/3億4.8万円(3億4.8万円)/皆増
□通訳案内士及び地域限定通訳案内士に対するスキルアッププログラムの策定/0(前年度限り)