JATA調査、7月から9月はアジア方面中心に好調、他方面は各社で波

  • 2006年7月12日
 日本旅行業協会(JATA)が7月初旬、7月から9月の海外パッケージツアーの予約状況を大手5社(ジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行、阪急交通社、ジャルパック)に調査した。これによると、アジア方面を中心に全般的に好調だが、各社間で方面別に波があるようで、全方面計で7月が0.6%増、8月が8.7%増、9月が11.5%減となった。

 全体的には7月、8月、ファミリー層を中心にアジア方面の出足が早く、JATAでは景気の好転、および各社が早期予約割引などの特典を積極的に打ち出したことが影響した、と見ている。また、9月は昨年に比べ3連休が少ないことから出足は鈍く、熟年層を中心に注目を集めるヨーロッパ方面を除き前年の予約状況を下回った。
 方面別では、中国は反日デモの反動で7月が前年比113.8%増、8月が147.8%増、9月が55.7%増と大幅に増加した。

 また、4月から6月の取扱人数は5月、5連休となり近場のアジア方面で前年比26.6%増と人気が高くなった。ヨーロッパ方面はモーツァルト生誕250周年などの話題が多く、熟年層中心に好調に推移し、5月は2.9%増を記録した。また、中国は反日デモの反動で各社多少のバラつきがでたが2004年レベルを超えるまで回復、前年の倍以上となる100%を超える実績となった。なお、月別の予約状況、実績比は下記の通り。

▽各社の予約状況・前年比(方面/7月/8月/9月)
アメリカ・カナダ/10.3%減/2.8%減/21.6%減
ハワイ/13.8%減/4.2%減/14.9%減
グアム・サイパン/4.3%減/8.6%減/29.5%減
ヨーロッパ/2.1%減/12.2%増/3.2%増
オセアニア/6.5%減/2.9%減/13.8%減
アジア/3.0%増/23.5%増/9.3%減
中国/113.8%増/147.8%増/55.7%増
全方面計/0.6%増/8.7%増/11.5%減

▽4月〜6月の実績・前年比(方面/4月/5月/6月)
アメリカ・カナダ/18.6%減/10.6%減/4.1%減
ハワイ/0.9%増/10.9%減/9.9%減
グアム・サイパン/11.7%減/11.9%減/8.1%減
ヨーロッパ/2.6%減/2.9%増/14.2%減
オセアニア/15.1%減/5.6%減/6.4%減
アジア/8.3%減/26.6%増/18.1%増
中国/9.0%減/118.1%増/141.2%増
全方面計/6.5%減/6.5%増/2.7%増