国交省事務次官・安富正文氏、VJCのインバウンドだけでなく、国内、アウトバウンドで魅力を

  • 2006年7月13日
 国土交通省の新事務次官に就任した安富正文氏がこのほど、専門紙の記者会見に応じ、所感を表明した。この中で、国土交通行政の全般として、「安全、安心が重要」と強調し、公共交通機関、中でも鉄道、航空の事故は望まないとしながらも、危機の状況に対応する安全確保と減災を重視した対応を進める。また、先ごろまとめた安全マネジメント評価についても、「経営トップから現場まで安全の意識を持ってもらいたい。『ひやり、はっと』を社内で分析、把握し、(改善に向け)動かしていく必要がある」と語り、「初めての試みだが、実効性が担保されるようにしたい」とも述べた。

 また、2009年に国際線の発着枠が拡大される羽田空港については、「羽田は国内線、成田は国際線の基幹空港であることは変わらない」とした上で、「石垣島の1947キロメートルをベースに、『近距離国際線』をどのように設定するか、これから検討していく」とした。

 観光については、ビジット・ジャパン・キャンペーンを政府として展開しているところ。2010年までに訪日外国人1000万人を目標とし、今年の750万人の目標は「何とか達成したい」と安富氏は語り、「外国の方に来てもらうことと、国内旅行、アウトバウンドを視野に入れ、旅行商品や観光地を魅力あるものにどのようにしていくか」が課題と指摘。インフラ面、まちづくり、地域づくりなど「国交省ならでは、出来ることを観光政策について総合観光政策審議官の下で取りまとめて欲しい」と期待も表明した。