星野リゾート、「リゾナーレ大阪」の営業終了へ 西武・プリンスが全480室を一括運営、大阪IR見据え再編

  • 2026年10月17日

 星野リゾート・リート投資法人は10月16日、保有する「グランドプリンスホテル大阪ベイ」(大阪市住之江区)について、星野リゾートが運営する「リゾナーレ大阪」の営業を11月23日に終了し、12月1日を目途に全480室を西武・プリンスホテルズワールドワイドによる一括運営体制へ移行すると発表した。大阪・関西万博終了後の宿泊需要の変化や、2030年秋ごろに予定する大阪IR(統合型リゾート)の開業を見据えた再編で、星野リゾートは大阪エリアの経営資源を「OMO7大阪」に集中させる。

 グランドプリンスホテル大阪ベイは、2023年7月に旧ハイアットリージェンシー大阪をリブランドして開業したホテル。480室のうち48室と26階、28階の一部区画を星野リゾートグループが「リゾナーレ大阪」として運営し、そのほかの客室や宴会・料飲部門を西武・プリンスホテルズが担当する、2つのブランドが共存する「コラボレーションホテル」として営業してきた。

 リゾナーレ大阪は2022年12月に開業。コロナ禍でMICE需要が低迷するなか、新たな顧客層を取り込むことでホテル全体の収益を下支えしてきた。一方、同ホテルはMICE需要の獲得強化に向け、2025年4月に全客室の改装を完了。今後は大阪IR開業に伴う大型会議・イベントや宿泊需要の拡大が見込まれることから、複数ブランドによる共同運営よりも、全480室を一体的に販売・運営する体制が収益機会の最大化につながると判断した。

 今回の変更に伴い、リゾナーレ大阪の運営に関する業務委託契約を解約し、全客室と付帯施設をグランドプリンスホテル大阪ベイとして一括運営する。ホテルの賃借人であるホライズン・ホテルズとの賃貸借契約は継続し、大規模な改修工事も予定していない。

 また、星野リゾートグループにとっては大阪エリアにおける経営資源の選択と集中という側面もある。同投資法人によると、リゾナーレ大阪とOMO7大阪はターゲット層が一部重複しており、マーケティング活動などの経営資源が分散していた。足元の大阪の宿泊市場は万博閉幕後の反動減や中国からの訪日客の減少などで厳しい環境にあるが、2027年以降の需要回復を見据え、今後はOMO7大阪への集客活動を強化する。

 さらに、婚礼事業についても施設を集約する。借地部分にあるチャペル棟「ル サロン ブラン」の営業を10月31日に終了し、2027年3月末の借地契約満了に合わせて建物を除却、土地を大阪市に返還する。婚礼事業はホテルの所有地にある施設で継続する。婚礼需要の縮小を踏まえた見直しで、借地料や固定資産税など年間約2700万円の負担を削減するとともに、将来の修繕・更新費用も抑える。

 今回の再編に関連し、同投資法人は2026年10月期と2027年4月期の運用状況および分配金予想も修正した。2026年10月期の当期純利益予想は従来の39億2100万円から33億5300万円に下方修正する。チャペル棟の除却や借地権の償却、解体・撤去費用などに伴い、約6億1200万円の特別損失を計上する見込み。