HIS、IRと宇宙事業で新組織設立 観光と次世代領域の融合加速

  • 2026年4月1日

 HISは4月1日付で、「IR事業共創推進室」と「宇宙事業強化推進室」を新設した。統合型リゾート(IR)と宇宙ビジネスという成長領域に注力し、観光振興と新たな価値創造を両立させる戦略を打ち出した。

 今回の組織新設は、既存の旅行事業の枠を超えた多角化を進める中で、日本の観光競争力強化と次世代市場への対応を狙うもの。IR事業共創推進室は、2030年秋に予定される大阪・夢洲のIR開業を見据え、訪日客の受け皿としての機能強化と地域経済への波及効果最大化を目的とする。万博運営で得た知見や海外ネットワークを活用し、訪日客を全国へ送客する仕組みづくりや、MICEビジネスの高度化を支援する方針である。

 また、飲食やエンターテインメント、モビリティなど幅広い分野で自治体や企業との連携を進め、共創型の事業モデルを構築する。将来的には事業会社の設立や投資・M&Aも視野に入れ、IRを起点とした経済循環を全国へ広げる考えだ。旅行事業との連携も重視し、訪日・国内・海外の各領域でシナジー創出を図る。

 一方、宇宙事業強化推進室は、急成長する宇宙産業を新たな事業領域と位置付け、宇宙旅行や地上での宇宙体験などを含む幅広い分野での事業創出を担う。グローバルな宇宙関連企業や研究機関、自治体との連携を進め、構想段階から社会実装まで一貫して推進する体制を整える。

 同社は旅行事業で培ったネットワークや顧客接点を再定義し、宇宙分野でも競争力のあるビジネスモデルの構築を目指す。将来的には新会社設立や戦略投資を通じて事業の独立性と成長スピードを高める方針であり、既存事業へのフィードバックによるブランド価値向上も視野に入れる。