地域に分け入るJAL社員たち~長崎県編~

  • 2022年10月17日
-今後の需要回復も見据えて、コロナ後はどのようなターゲットにどのような商品・素材を紹介していきたいですか。

 長崎県には、様々な層がターゲットになる観光・文化的スポットがたくさんあります。個人的には離島を担当していることもあり、離島については特に力を入れていきたいと思っています。離島はリゾート的要素もあれば、世界遺産・日本遺産もあり、それぞれの地域独自の歴史・伝統・芸術文化があります。もちろん離島だけでなく、観光・文化スポットは県内各地に点在していますので、1度では回り切れませんし、グルメにしても食べきれません。何回にも分けてお越しいただき、リピーターとなっていただければと願っています。

 9月23日には西九州新幹線が開業し、10月30日からはオリエンタルエアブリッジ(ORC)とJALのコードシェアの運航が開始されます。国内外から多くの方にご訪問いただき、長崎の魅力を堪能いただけたらと思います。

-観光事業者や他の自治体と連携して取り組みたいことがあれば教えてください。

 長崎県には21の市町があります。国民文化祭では県内各地でそれぞれの特性を生かした様々なイベントの開催を予定しています。国内外から来県される多くの方々に喜んでいただけるよう、市町の自治体と連携して、芸術・文化の磨き上げを行っていきたいと思います。また国民文化祭は文化・芸術だけでなく、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育といった幅広い分野の方との連携が重要な鍵となってきますので、そちらにも注力していきたいと考えています。

文化観光国際部文化振興・世界遺産課 企画監 山浦義次さん

山浦さん。県庁舎をバックに 1991年に長崎県庁に入庁し、文化、観光、地域づくりなどの仕事に多く携わってきました。なかでも文化振興については通算で11年目と、県庁生活約3分の1に及ぶ長い間関わらせてもらっています。現在の主な業務は、音楽や美術、文学、ダンスなど芸術文化の振興です。具体的には、クラシック・コンサートやダンスなどのステージイベントから県展などの展覧会、本県を舞台としたマンガや小説の創作支援など、幅広い芸術分野の企画・運営などに携わっています。

趣味は魚釣りです! 30歳の頃に対馬勤務をしたときに本格的に始めて、すっかりはまってしまいました。フィールドは主に磯釣りで、メジナ(クロ)やタイ、イサキ、イシダイなどいろんな魚種を狙って、今でも頻繁に磯に通っています。

-観光資源やお薦めの食、特産品などをご紹介ください。

 日本西端に位置している本県は、古くから日本の海外交流の窓口であり、先進の文化や技術の伝来の地であったことから、西洋と東洋が融合した独自の文化を育んできました。「明治日本の産業革命遺産」、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の2件の世界遺産、「国境の島 壱岐・対馬・五島 ~古代からの架け橋~」など4件の日本遺産、さらには世界の記憶「朝鮮通信使に関する記録」が登録されており、豊かな文化が国内外から高い評価を受けています。

 また、歴史的、地理的背景から、卓袱料理、ちゃんぽん 、カステラなど和洋中が混在する多様な食文化(和華蘭文化)や、シュガーロードをはじめ、郷土色豊かで多様な食文化が生まれました。魚についてもどこにも負けない自信があります! 本県は海岸線の総延長が北海道に次いで全国第2位で、複雑な地形にたくさんの魚種が住んでいて、海面漁業・養殖業生産量は全国第2位、漁獲できる魚種は全国1位(300種以上)と、年間を通して旬の魚を味わっていただくことができます。

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