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【タイ現地レポート】入国事前手続き撤廃で日本人旅行者急増、大麻合法化による影響は?

  • 2022年8月25日

 世界各国から旅行者が訪れるタイ王国の、コロナ禍の現状をタイ在住の筆者が伝える現地レポート。第7弾の今回はコロナによる規制が解除されてから初めての夏の観光シーズン、現地の最新状況と筆者が日本からタイに再入国した体験についてお伝えします。筆者は昨年11月に三年間勤めた日系企業を退職し、タイ国内を長期間旅行しておりましたが、ビザの関係で今年3月に日本に一時帰国。6月に再びタイに入国し、タイ国内の各地を観光しております。最新の情報と私の体験談を日本国内の皆様にお届けし、少しでもお役に立てれば幸いです。
※この記事は8月16日の情報を基に執筆しています。

ピピ島のビーチ

前回からの新規感染者数の推移、現地ではオミクロン株収束か?

 タイでは4月の過去最大のピーク時で1日の新規感染者数は2万人を超えていましたが、前回投稿の5月下旬では1日6千人ほどに落ち着いていました。さらにこの3ヶ月で新規感染者数は激減し、8月中旬現在での新規感染者数は1日約2千人あたりを横ばいに推移しています。新規感染の数字だけを見れば、オミクロン株流行前の昨年末辺りの状況に回復しました。各国の新規感染者数と比較してもタイは同じように推移しています。一方の日本は8月現在、1日の新規感染者数が25万人と、タイの100倍以上の感染者数を出しています。これまでのタイ政府の対応を考えると、日本からの渡航を規制することを検討してもおかしくありませんが、タイ政府は現段階ではほぼ全ての国からの渡航を許可しています。

 今回日本が急激に新規感染者数が増えていることについては、各国がオミクロン株の集団免疫を得たのに対し、日本はこれまで感染の対策が上手く機能していたため感染者数を抑えられていた分、集団免疫を獲得しておらず、まん延防止措置が解除されて以降、遅れてオミクロン株が流行し始めたという見解をする専門家が多いようです。ですので、タイは新規感染者数が少ないですが、日本人はオミクロン株の免疫を得ていない人が多いので、渡航の際は感染するリスクも考慮して、旅行の計画をすることを推奨します。

バンコクに出来た新しい新幹線用の駅。夜行列車はまだ手前の線路を使っている。


タイ入国のルール変更、Thailand Passの撤廃

 8月16日現在の状況では、タイ入国に関してコロナの治療費をカバーする保険の加入義務が撤廃され、渡航前に登録するThailand Passの登録義務も撤廃されました。しかし渡航の際はワクチン接種者は証明書の提示、未摂取者は陰性証明書を提示する必要があります。6月にタイに再入国した際は、タイ政府が推奨するFWD社のコロナ保険とThailand Passの手続きを行いました。Thailand Passについて今回の記事で解説しようと計画していましたが、不必要となりましたので割愛させていただきます。渡航の際はワクチン証明書と帰りの往復券を用意すれば問題なく入国できるでしょう。つまりワクチン接種者であれば、コロナ前と同じように航空券の予約のみで渡航出来ます。これもあってこの夏日本から多くの旅行者が来ています。

成田発バンコク行の便。前回の帰国に比べて空席が少ない。


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