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ワインに開眼して転機に-ツアコン2019大賞のジャッツ菅谷氏

-1年の半分を添乗業務に費やされていますが、プライベートでも旅行に行くことはありますか

フェミナリーズ世界ワインコンクールでの記念撮影(写真提供:菅谷氏)菅谷 「フェミナリーズ世界ワインコンクール」という、審査員が全員女性のワインコンクールで審査員を務めているので、毎年1度はプライベートでフランスに行っています。また、添乗の仕事は繁忙期と閑散期があるので、時間がある時にはフランスのワインカーブを訪ねたり、同じくワイン造りが盛んなポルトガルを訪ねたりしています。最近はワインに関係した旅が多いですが、根っからの旅好きだと言えます。

-添乗業務の魅力とは何でしょうか

菅谷 毎回新しい出会いがあり、色々な人と会えることです。結婚した時には、お客様から仕事と家庭の両立の仕方についてアドバイスしていただきましたし、色々なお仕事のプロの方から専門的なお話を伺ったりと、常に刺激を受けています。

 また、普段行くことができない場所に行けることも添乗業務の醍醐味です。例えば視察や研修旅行で、有名なファッション企業や化粧品工場を訪ねたり、プロのメイクアップアーティストがモデルさんをメイクする行程を見学したり、普通の旅行では味わうことができない経験をさせていただいています。

-旅行会社に望むことはありますか

菅谷 最近は、一般の旅行者もインターネットで航空券やホテルを予約できる時代になりましたが、旅行会社には添乗員付きツアーの魅力をもっと宣伝して欲しいですね。そしてお客様目線で、お客様に寄り添ったツアーを沢山造っていただけると良いと思います。

 日本旅行に限らず、催行数こそ年々減少傾向にありますが、添乗員付きツアーには限られた時間に効率良く、多くの観光地を訪れることができる良さがあります。さらにガイドさんによる解説もあるので、その土地の背景などをしっかりと知ることができる添乗員付きツアーには、大きな価値があると思っています。

-今後の目標を教えてください

菅谷 ワインの世界では「ソムリエはワイン以外にもさまざまなお酒について知っているべき」という風潮があり、そのなかには近年、世界中で認知度を高めている日本酒も含まれます。私も日本ソムリエ協会が認定する「SAKE DIPLOMA」という資格を取得しているので、資格を活かして、今後は例えば訪日旅行のグループから「酒蔵を見学したい」といった要望があればご一緒するなど、より専門性の高い添乗員になりたいと思います。来年は東京オリンピック・パラリンピックも控えていますし、旅行会社には日本の観光産業のリーダーとして外国からのお客様をもてなしていただき、私もそのお手伝いができればと考えています。

 最近のお客様はただ観光をするだけではなく、目的意識の高い方が多いのが特徴です。お客様の知的好奇心を満たすことができるように、添乗員も日々勉強が必要と感じています。

-ありがとうございました