週間ランキング、1位は三越伊勢丹のニッコウ買収、ANA新社長も

[総評] 今週の1位は、三越伊勢丹ホールディングス(三越伊勢丹HD)によるニッコウトラベル買収についての記事です。2位に入ったエアアジアX(D7)による関空/ホノルル線の計画もエポックメイキングな出来事ですが、こちらの方が皆様の注目を集めたようです。

 ニッコウトラベルといえば、いうまでもなくシニアに強く「ゆとり」や「高品質」といった点を特徴とする旅行会社です。三越伊勢丹ホールディングスもいわずと知れた、で、その親和性は深く考えずとも容易に想像がつきます。

 三越伊勢丹HD側では一昨年まで、ジェイティービー(JTB)が旧伊勢丹トラベルの一部株式を2006年末に譲受してから「JTB伊勢丹トラベル」として営業していた一方、HD内には「三越伊勢丹旅行営業部」が存在していました。こうした中で2015年1月、後者を母体として100%出資の旅行会社「三越伊勢丹旅行」を立ち上げ、JTB伊勢丹トラベルは精算して店舗を新会社に引き継がせました。

 その際の目的は中核である百貨店以外の事業の強化で、今回の買収も当然その方針に沿ったものでしょう。旅行素材を流通させてその額のごく一部をかすめとるような商売はますますインターネットに侵食されていくなかで、どの会社も有形無形の価値を組み合わせて対価を得る展開が必須ですが、こうした富裕層向けの旅行業がチャンスの一つであることは間違いありません。

 個人的に少し気になるのは、ニッコウトラベルのお客様がどう受け止めるかです。以前、トラベル世界が営業停止した際には、自分が支払った旅行代金よりも懇意にしていた社員のことを心配するお客様がいらっしゃったと聞きました。

 今のところニッコウトラベルのブランドは維持するということですが、中長期的には統合の可能性もあるでしょう。その際にはなるべく、ニッコウトラベルにもいるであろうそういったお客様たちががっかりされることのないように話が進んでほしいと思います。

 また、同じようにシニアに強い他の旅行会社がありますが、百貨店も他にもあり、あるいは富裕層をコアターゲットとする企業は百貨店以外にもあるわけで、同じようなニュースが続く可能性もなくはないでしょう。

 このほか、3位に入ったのは全日空(NH)の社長交代で、事前に「重要な経営課題について会見を開く」という情報が独り歩きした感もあるものの、旅行業界にとって超重要であることは確かです。新社長の平子裕志氏がどのように名実ともにナンバーワンのフラッグキャリアとしての地位を固めるか、注目が集まります。

 ちなみに興味深いのは、11時頃に会見を開催予定というロイターの記事がYahoo!に掲載されたのですが、会見の内容がまったく書かれていなかったにも関わらずTwitter上では社長交代を示唆する投稿が数多くありました。根拠が示されていませんでしたので当てずっぽうが拡散しただけかもしれませんが、ネット社会の情報収集について考えさせられる機会となりました。

 最後に一つお知らせです。今後、皆様におもしろい、役に立つと思っていただける質の高いコンテンツを大きく増やし、ミスを減らしていくことを目的として、来週から夕刊の配信本数を変更します。これまでは火曜日と木曜日の14時にお届けしていましたが、これを水曜日の14時とします。

 数が減ることで後退のように感じられるかもしれませんが色々と新しい企画を仕込んでいるところで、きっと変化を実感していただけるはずです。是非ご期待いただければ幸いです。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2017年02月10日0時~02月17日12時)
第1位
三越伊勢丹HD、ニッコウトラベル買収へ、37億円で(17/02/12)

第2位
エアアジアX、関空/ホノルル線は6月に、搭乗率8割へ(17/02/12)

第3位
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第4位
アウト促進協が初会合、菊間氏「3年後に2000万人」明言(17/02/13)

第5位
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第6位
KNT個人、提案型の国内旅行を強化、首都圏に専門チーム(17/02/14)
インタビュー:KNT個人「首都圏旅のおすすめ企画センター」(17/02/16)

第7位
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第8位
楽天、AIやビッグデータ活用で訪日強化-新春カンファレンス(17/02/13)

第9位
トランプ大統領が業務渡航に影響-米2団体が調査、入国制限で(17/02/12)

第10位
成田、国際線タミに自動手荷物預け機、3月末から(17/02/14)