アクセスランキング、1位はHA福岡運休、ハワイ&ウルトラマンも

[総評] 今週は、ハワイアン航空(HA)が福岡/ホノルル線を運休する記事が1位になりました。HAは2012年4月から同路線を運航していましたが、需要が十分ではないと判断したとのことです。HAは台北線を運休して機材をソウル線に振り替えることも決めており、また北京線の開設も予定するなど、アジア路線の最適化を進めているように見受けられます。

 HAは、2位の記事にも登場します。記事は米国運輸省(DOT)が、アメリカン航空(AA)のニューヨーク線運休によって空いた枠をユナイテッド航空(UA)のサンフランシスコ線に配分することを仮決定したもので、HAはコナ線を申請していましたが、残念ながら認められませんでした。

 ハワイは日本市場でも極めて人気の高いデスティネーションで、HAもその点を訴えたものの、DOTは双方向の需要、レジャーだけでなくビジネスを含めた複合的な需要構造を評価したようです。また、UAが現時点で羽田に乗り入れておらず、UAに枠を与えることで不均衡が解消されることが大きなポイントであるとの説明もありました。

 不均衡という意味では、UAが1枠とはいえ手に入れるとなると、傾斜配分で多数の枠を受けた全日空(NH)を含めてスターアライアンスの存在感がさらに増すことになるはずです。今後、日米間の航空当局間協議が開催され、羽田の昼間時間帯発着枠について枠組みが決まった後にそれぞれの国で配分がおこなわれることになりますが、このアライアンス間のバランスにも注目が集まりそうです。

 話がそれましたが、2012年にデルタ航空(DL)が羽田/デトロイト線の運休とシアトル線への振り替えをDOTに申請した際、HAはそこでもコナ線を代替案として申請していました。昼間時間帯の枠組みが固まれば、おそらくHAにも発着枠獲得のチャンスはあるはずで、その時に三度目の正直をねらうかどうかも気になるところです。

 このほか、ハワイといえば、ハワイ州観光局(HTJ)がユニークなキャンペーンを開始しています。ウルトラマンを起用したもので、違和感があるといえばありますが、既視感のある予定調和的な施策ばかりでは大きな変化を起こすことは不可能です。

 HTJもそこまではいっていませんが、ハワイのヘビーリピーターに多少の不快感を持たれたとしても、ファーストタイマーや家族客を掘り起こすことを重視するということではないでしょうか。見ようによっては旅行業界にとっての大きな社会実験で、どのような結果が出るのか楽しみで仕方ありません。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年3月第1週:3月2日0時~3月6日19時)
第1位
ハワイアン航空、福岡線運休へ、需要増見込めず(14/03/04)

第2位
羽田米国線、ユナイテッドのSFO線が仮決定-米国運輸省(14/03/03)

第3位
トップインタビュー:OZ取締役常務・日本地域本部長の柳光烈氏(14/03/04)

第4位
全日空、羽田で乗継連絡バス運行-ラウンジ新設、新サービスも(14/03/03)

第5位
TCSA、CS実現の観点で処遇改善を訴え、「添乗サービス成り立たない」(14/03/03)

第6位
日本旅行、13年営利は0.8%増-14年は投資強化(14/03/02)

第7位
デルタ、マイルの付与を運賃連動型へ-15年から(14/03/02)

第8位
ルフトハンザ、成田、関空/フランクフルト直行便を再開、7月21日から(14/03/05)

第9位
香港エクスプレスが福岡に就航-関空、羽田のスケジュール変更も(14/03/04)

第10位
ハワイ、ウルトラマンで大型キャンペーン、家族客など需要喚起(14/03/06)