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羽田米国線、ユナイテッドのSFO線が仮決定-米国運輸省

  • 2014年3月3日

 米国運輸省(DOT)は2月28日、ユナイテッド航空(UA)とハワイアン航空(HA)が獲得を希望していた羽田空港の深夜早朝時間帯の発着枠について、UAへの配分を仮決定したと発表した。

 羽田発着の米国線は、日米それぞれ1日4便ずつ枠を保有。米国側は昨年までデルタ航空(DL)が2便、HAとアメリカン航空(AA)が1便ずつを運航していたが、AAが12月でニューヨーク線を運休して枠をDOTに返上したため、UAがサンフランシスコ線、HAがコナ線の就航をめざして申請していた。

 2社の申請内容は、UAがサンフランシスコ線を夏ダイヤ開始から180日以内に開設。当初は座席数268席のボーイングB777型機を投入し、機材の受納を待って219席のB787型機に切り替える計画。一方、HAは4月1日を目処として、294席のエアバスA330型機でコナ線に就航するとしていた。

 両社は申請に際し、自らの提案こそが米国にとって羽田枠の有効活用に繋がると主張。HAは、ハワイ以外の米国すべてよりもハワイ州のみの方が日本人訪問者数が多いなど人気が高く、消費や雇用など経済効果が見込めること、サンフランシスコなど他の路線はすでに羽田または成田への路線があること、3大航空アライアンスへの権益の集中を緩和できることなどを訴えた。

 これに対してUAは、米国の定期航空会社で日本に就航する会社のうち唯一羽田への乗り入れが認められておらず、枠が配分されれば公平性が増すこと、米国の航空会社が羽田/サンフランシスコ線を初めて運航することになること、また、米国の航空会社間で初めて羽田/米国西海岸市場の競争が可能となることなどをアピールした。

 DOTの仮決定では、まずUAの申請が羽田への新規就航にあたることを重視したと説明。新規就航であるかどうかはもともと優先順位の高い判断基準という。また、羽田/サンフランシスコ間、サンフランシスコ以遠のそれぞれで健全な競争が期待できることや、HAの場合、日本発の需要がほとんどであるのに対して、UAはビジネスを含めてより多様な需要が見込め、羽田の地理的な利便性にも適しているとした。

 なお、DOTは異議がある場合には10日以内に届け出るよう求めているが、問題がなければUAには3月30日から180日以内の就航を求めることになる。