JAL、4~9月期は再上場後最高収益 燃油費増で純利益42%減

  • 2026年11月2日
JAL

 JALグループは11月2日、2027年3月期第2四半期(2026年4~9月)の連結業績を発表した。売上収益は前年同期比11.7%増の1兆989億円で、上期累計・第2四半期単独ともに再上場後の最高を更新した。一方、中東情勢の緊迫化に伴う燃油市況の高騰や円安で営業費用が16.5%増加。EBITは36.0%減の701億円、純利益は42.2%減の390億円となった。

 売上収益は、国際・国内旅客の単価上昇や国際貨物の大幅な増収などで伸びた。第2四半期単独では、売上収益が前年同期比12.2%増の5752億円、EBITが10.5%減の574億円。第1四半期のEBITは127億円で、同社は第2四半期に計画を上回る水準まで回復し、上期累計でも期首計画を上回ったとしている。

 フルサービスキャリア(FSC)の国際旅客収入は16.0%増の4266億円となった。旅客数は3.1%減の386万3000人だったが、旅客単価は19.7%上昇し、11万424円となった。燃油サーチャージの改定や機動的な運賃調整が増収に寄与した。国内旅客も、旅客数は2.2%減の1869万8000人だった一方、単価は8.2%上昇して1万7098円となり、収入は5.8%増の3197億円だった。

FSC旅客事業旅客収入前年同期比有償旅客数前年同期比旅客単価前年同期比
国際線4266億円+16.0%386万3000人▲3.1%11万424円+19.7%
国内線3197億円+5.8%1869万8000人▲2.2%1万7098円+8.2%

 国際貨物は、アジア発北米向けのAI関連需要を取り込み、貨物収入が46.8%増の1039億円となった。自社貨物機に加え、北米線では他社の大型貨物機も活用した。国内貨物収入も6.3%増の157億円だった。

 燃油費は47.4%増の2856億円に膨らんだ。シンガポール・ケロシン価格は1バレル当たり160.0米ドルと前年同期比91.8%上昇し、為替も1米ドル160.0円と前年の146.2円から円安が進んだ。旅客・貨物の収入増や燃油サーチャージによる価格転嫁などで影響を吸収したものの、費用増が利益を押し下げた。

 セグメント別では、FSCの売上収益が14.2%増の8849億円、EBITが45.3%減の416億円。LCCは売上収益が11.4%増の658億円となったが、EBITは73.0%減の18億円だった。ZIPAIRは旅客収入が12.3%増え、全機への高速インターネット「Starlink」搭載や価格戦略が寄与した。SPRING JAPANは北京・上海線などで需給の引き締まりを捉え、旅客数が減る一方で旅客単価を高めた。

事業セグメント売上収益前年同期比EBIT前年同期比
FSC8849億円+14.2%416億円▲45.3%
LCC658億円+11.4%18億円▲73.0%
マイル・金融・コマース1216億円+12.7%222億円+5.4%
その他(旅行・受託など)1188億円▲7.1%55億円▲13.7%

※セグメント別の売上収益とEBITは、セグメント間の連結消去前。

 マイル・金融・コマース事業は、JALカード決済額の増加や海外金融機関との提携強化などを背景に、売上収益、EBITともに前年を上回った。同社は、航空事業の変動を補う安定収益源として、マイル発行や償還機会の拡大を進めている。

 通期業績予想は据え置いた。売上収益2兆950億円、EBIT1800億円、純利益1100億円を見込む。年間配当予想は1株当たり96円で、中間配当は48円とした。また、燃油市況や為替変動の影響を抑えるため、2027年4月から国内線に燃油サーチャージを導入する計画も示した。