団体送客の回復を後押し、ハワイ団体販売セールスコンテスト表彰式を開催 9社129名が応募
日本旅行業協会(JATA)は12月18日、Meet Hawaiʻiおよびハワイ州観光局日本支局と共同で実施した「ハワイ団体販売セールスコンテスト」の表彰式を都内で開催した。団体マーケットの送客促進とハワイに精通した営業人材の育成を目的とした取り組みで、今回は9社129名が応募し、上位成績者が表彰された。
ハワイ団体販売セールスコンテストは、コロナ禍以降の回復が道半ばにあるハワイへの日本人送客を後押しする狙いから、団体旅行の販売実績を評価する形で実施された。対象期間中に獲得した団体の宿泊ルームナイト数などを基にポイント換算し、上位者を「ハワイ団体営業エキスパート」として認定する仕組み。
表彰式冒頭では、JATA理事長の蝦名邦晴氏が、アウトバウンド全体が2019年水準に戻っていない現状に触れ、リアルエージェントの強みである団体旅行分野をさらに伸ばしていく重要性を強調した。あわせて、JATA海外旅行推進部の松岡正晴部長は、レジャーマーケットに比べて団体旅行は回復が進みつつあるとの認識を示し、今回のコンテストがハワイ送客の下支えにつながっていると評価した。
一方、Meet Hawaiʻiのアジア・オセアニア地区常務取締役アンドリュー・コー氏は、受賞者の取り組みについて、日本とハワイを結ぶ架け橋として大きな意味を持つと述べ、こうした営業活動が将来の市場成長につながるとの期待を示した。
今回のコンテストでは、日新航空サービスの春田佳生氏が1位を獲得した。上位5名にはこのほか、JTBの阿部慶太郎氏、阪急交通社の滝沢里奈氏、同じく阪急交通社の木村秀嗣朗氏、HISの河畑菫氏が名を連ねた。上位30名を表彰対象としながらも、1社あたりの受賞人数に上限を設けた結果、最終的に27名が「ハワイ団体営業エキスパート」として認定された。受賞者からは、コロナ禍を経て再び団体旅行に本格的に携われる喜びや、現地パートナーらとの連携が成果につながったことへの感謝の声などが聞かれた。
総評としてJATA松岡氏は、初開催ながら9社からの参加があり、約2万ルームナイト、153件の団体送客につながった点を成果として挙げた。そのうえで、団体マーケットは依然として伸びしろが大きく、今後もハワイ販売を牽引する重要な分野であると述べた。
なお、主催者側は来年も同コンテストを継続して実施する方針を示しており、ハワイへの団体送客拡大と営業人材の育成を中長期的に支援していく考えだ。