itt TOKYO2024
itt TOKYO2024

ベトナム航空、交流拡大の追い風に乗る現在-新日本代表に聞く

在日ベトナム人増加で直販増加「将来は4割に」
任期中の新路線開設に意欲、ニャチャン線など関心

-他のフルサービスキャリアやLCCとの競合に関する取り組みをお聞かせください

キエウ氏 キエウ VNは早期にスカイトラックスの5ツ星を獲得することをめざしているので、そのためにもフルサービスキャリアとして、サービスなどの品質を上げていくことを命題としている。ポイントは定時運航率の向上、サービスの質の改善、安全性の維持、そしてネットワークの充実の4つで、価格による競争はお客様や旅行会社のメリットにならない。あくまでもサービスの質で戦い、ブランド力を高めていきたいと考えている。

-ベトナム以遠路線の利用者の獲得に向けた取り組みについてもお聞かせください

キエウ 現在の冬ダイヤから、新たにホーチミン/プーケット、デンパサール線と、ダナン/バンコク(スワンナプーム)線、ハノイ/マカオ、深セン線などを開設した。東南アジア地域の交通は今後も大きく発展すると予測されており、将来の需要を見越して航空ネットワークを構築する考えだ。

 ベトナムの人口は1億人近く、平均年齢も37歳と若いので、これから経済がさらに成長して可処分所得が増えれば、国外への旅行需要が増えないわけがない。今後の商品造成や広告展開次第で、日本でもこれらの以遠路線の需要が生まれる可能性があると考えている。

-航空券の販売・流通に関するテクノロジーの導入状況についてお聞かせください

キエウ NDCの導入についてはまだ検討の段階にとどまっているが、本社はVNの将来のあるべき姿として「デジタルエアライン」をめざすとしている。すでにベトナム国内のIT 企業との提携を発表しており、今後は航空券の流通や予約に関して、時代に合わせたアップデートを試みていく方針だ。

-日本市場における今後の目標や課題についてお聞かせください

キエウ 3年間の任期中には、是非とも新たな日本路線を開設したい。また、VNとしての目標であるスカイトラックスの5ツ星も、日本での任期中に獲得したい。

 そのほか、単にエアラインビジネスに従事するだけでなく、企業としての社会的責任を果たすことにも注力する。例えば日本では大都市だけでなく、地方都市でもベトナムからの技能実習生や留学生との交流が盛んに行われている。先日も岡山県での「ベトナム・フェスティバル」に協力したが、今後もできる限り関わっていきたい。

-ありがとうございました