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AISO、独自の認定「ツアーガイド」資格を導入−4月から研修を開始

 アジアインバウンド観光振興会(AISO)は、独自の認定制度「ツアーガイド」資格を立上げ、研修を開始している。これは、「通訳案内士のあり方に関する検討会」において、通訳案内士制度とは別に、各団体が認定する新資格制度を設立し、認定者が外国語による有料の旅程管理業務などをおこなうことができるようにしようという動きを受けたもの。ただし、これには通訳案内士法の改正が必要なため、都道府県や市区町村などの自治体へ独自の規制や制度を認める総合特区制度を導入し、この枠組み内でおこなうこととなる。

 インバウンド旅行者に対し、外国語で有料の観光案内業務をおこなうには通訳案内士資格が必要だが、通訳案内士の対応言語は約70%が英語で、アジア圏の旅行者に対応できる案内士が不足している現状がある。こうした現状を受けて、検討会では通訳案内士に変わる新たな仕組みづくりについて協議されていた。今回、総合特区制度で新認定資格を導入することで、各地域でAISO独自の養成機関をつくり、日本全国で質の高いツアーガイドの育成をめざしていく。

 新認定資格ではまず、AISOの正会員でもあるトラベルコンダクターカレッジに研修業務を委託。国内旅程管理研修を受講し添乗員資格を取得後、知識習得、実務研修、インターン実習を受ける。研修の最後には語学や対応能力についての認定試験があり、修了者には認定書と修了書を渡す。認定後はAISO認定ツアーガイドとして旅程管理業務などに従事できる。すでに28名の募集があったといい、このうち英語は2名でそれ以外は中国語だった。4月にツアーガイド資格取得講座として研修は開始している。